キャラ名鑑(ふ)
 キャラクター名鑑 は行
  (ファ・ユイリィ〜ブロッホ)

(あ行)/(か行)/(さ行)/(た行)/(な行)/(は行)/(ま行)/(や、ら、わ行)

(は)/(ひ)/(ふ)/(へ)/(ほ)



  • ファ=ユイリィ 機動戦士Zガンダム
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神 新 F F完結編

    性別:女
    所属:エゥーゴ
    階級:軍曹
    年齢:17歳
    出身:グリーン・ノア1(グリーンオアシス)
    種族:地球人
    主な搭乗機:メタス
    CV:松岡 ミユキ
    【原作】グリーンオアシス(旧サイド7)に住むカミーユのお隣さん。『ガンダム』においてのアムロとフラウの関係を踏襲したキャラクターではあるが、アムロ&フラウのそれと比べると、二人の相関関係は、多少リアルな描き方であった。
     エウーゴによるガンダムMkU奪取事件によってカミーユと離れ離れになるが、彼の友人であったことからティターンズによって逮捕され尋問を受ける。しかし、ティターンズのやり方を快く思っていなかったブライトによって助け出され、グリーンオアシスを脱出。しかし、その際両親を失い、天涯孤独の身となってしまった。救出されたアーガマでカミーユと再会後、艦内の雑用などを行っていたが、戦場から無事帰ってくるのを待つだけには耐えられなかった彼女は、ただただカミーユのそばに常にいたいというけなげさから、MSパイロットとしての訓練を受け、以降、主にメタスに乗り込んで彼を助けて戦闘に参加するようになった。しかし、シロッコとの対決でカミーユは精神が崩壊。その姿に愕然としながらも、彼をアーガマに連れ帰り、ひたすら回復を信じつつ看病を続けていた。寄港したシャングリラに侵攻してきたマシュマー隊を、慣れないZやスクラップ同然と化しているメタスに乗り込んで善戦したのも、アーガマやカミーユを守らんがためである。
     ジュドーらが押し掛けよろしくアーガマに乗り込んできた頃から、姉の様な感じで、とかくちゃらんぽらんな彼らを導いていたが、シャングリラ出航の際の戦闘で乗っていたメタスが被弾、そのままシャングリラに彼女は残ることとなる。しかしこれは、カミーユを一人残していくことを心残りにしていた彼女にとっては逆に幸いしたと言える。
     その後、カミーユの治療のため地球へ降りたが、ネオジオン艦隊を追撃してきたブライトらアーガマのクルーとダブリンで再会、なにかと彼らに協力していた。
     その後、カミーユの回復から彼女がどうなったかは語られていないが、『ガンダムZZ』の最終回を見る限り、全快したカミーユと二人、地球で仲良く暮らしているようだ(余談ながら、あの二人を見て、ファもカミーユと同じ状態になった? と穿った見方をするファンも少なからずあったと聞く。しかしそりゃないだろう)。
     性格はフラウを踏襲したものと云え、お節介ヤキで世話好き。あまり前に出るタイプではないが、いざとなれば男を叱咤激励することもある。非常に焼き餅焼きな部分も似ており、特に女性とのドラマが多いカミーユにはかなりやきもきさせられていた。クワトロが地球に降りた際に保護したシンタとクムの面倒を見るシーンなどを見ると、本来は非常に家庭的な少女であると云える(この辺りも、フラウを踏襲している)。多少お姉さん風を吹かしていたこともあるせいか、カミーユはどちらかというと彼女に甘え気味な面が見え隠れしていたが、しかし、年齢ゆえに過度な甘えに答えられるほどの器量はなく、そのことで何度かカミーユと喧嘩したこともあった。違う点といえば、フラウに比べれば控えめで辛抱強い感があるところとMSに乗ってまでそばにいたいという行動だろうか? そういった点からも、フラウ同様、作品でのヒロインとしての地位を獲得するにはいたらなかったが、最終的に主人公と結ばれている点は、富野氏の作品でも珍しいケースである(こういったケースは、TVシリーズに限れば、『ザブングル』と『Vガンダム』位では?)。
     『Zガンダム』という作品は、あくの強い女性キャラが多数出ていたことから、いわゆる標準的ヒロインキャラだった彼女は作品の中に埋没しかねなかったが、その健気な部分にファンは多い。
    【第2次】シナリオ「ストライク・バック」クリア後にさやかの後釜として仲間になり、以後最後まで参戦する(「宇宙へ」で一旦欠場)。メタスのしゅうりそうち、「あい」もさる事ながら、後半で使えるようになる「テレポート」(!)の便利さもあって、サポート役として活躍する。ちなみに、彼女は今作で説得なしで最後までいる唯一の女性パイロットである。また、ソロモンをその形から「コンペイトー」と名づけてマサキに「単純だな」と言われ口論したりと、印象は強い。原作ではなかったフォウとの(一方的な)ライバル関係も今作から始まる。
    【第2次G】基本的に第2次と同じ。今回もソロモンを「コンペイトー」と名づけている。シュラク隊が大挙して加わったため、女性パイロットとしての貴重さは失われた。
    【第3次】シナリオ「G―3」終了後、レコアと共に仲間になる。別にレコアとメタスをとりあったりはしないが、最後にはメタスに勝手に乗り込まれ勝手に破壊されこちらが修理費を払うはめになる。「幸運」「友情」「愛」と精神コマンドはいいものの、本作よりでてきた2回行動システムのため、2回行動可能なパイロットにメタスを戦時徴収されてしまう確率が高い。特に、フォウをメタスに乗せる人がいるが、その場合の彼女の心中は察するに余りある。
    【EX】リューネの章のシナリオ「ダンク市の攻防」でアムロ、カミーユと共に仲間になる。本作では「幸運」に加え「熱血」が使用できる。また、パイロットによる攻撃力差がなく、ニュータイプならガンガンかわせるということもないので、人によってはボスユニットへのとどめに使われたり、主力ユニットに乗せられていたりする。リューネとの女子高生チックな会話やカミーユとのラブコメ的やりとりといったSRWらしいシーンもある。また、後のシナリオ「ヴォルクルスの影」ではアムロ、カミーユと共に神殿の先発隊に出向く。そしてフォウを救出してくるが、この時のフォウの台詞が「カミーユとアムロさんに助けてもらって…」である。この辺、インターミッションでも描かれぬ2人の相互認識が想像できて面白い(ファがなにもつっこまないあたりがまた…)。
    【第4次(S)】第1話「発端」より最後まで参戦。尚、主人公が男のリアル系で異性好きの場合、しょっぱなからナンパされてしまう。「幸運」のSPが値上がりしたので止め要員にはしにくいが、新コマンド「激励」が「使える」ので、後から入ってくるパイロットとも一軍の座を競い合える。2度のチーム分けで2度ともカミーユとは分割されてしまうのはちょっと意外だったが、本作では(『Z』テイストが濃くなったためか)カミーユとは距離をおいていたようにもみえる。もしかしたら、ファ自身がブライトにカミーユとの別行動を申し出ていたのかも知れない…。
    【F(完結編)】リアル系なら第1話「立ち込める暗雲」、スーパー系ならシナリオ「謎の刺客! 敵はガンダム!?」から参戦。シナリオ「ゴラオンの危機」ではメタスに乗るのを嫌がるジュドーに、「私のメタスに文句があるの?!」というセリフがある。ニュータイプではあるが、最大でレベル4までしか上がらず、しかも2回行動可能になるのがスーパー系並に遅い。それでも終盤まで育てていれば、「激励」が2回使えるようになるので育てるのもいいかも知れない。尚、F完結編の隠し要素として恋愛効果というものがあり、彼女の場合、カミーユの周囲にいると10%の攻撃力修正がつく。しかし、カミーユ側に変化はなく、その上、カミーユとフォウは隣接していると互いに25%という最も高い修正がつく。ここまで彼女の悲恋を再現するとは…。
    (Written by ますまーせれ&K-kun&せんざき&狼牙神)(02.1.1)

  • ファラ=グリフォン 機動戦士Vガンダム
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神  F F完結編

    性別:女
    所属:ザンスカール帝国(イエロージャケット→タシロ艦隊)
    階級:中佐→少佐
    年齢:22歳
    出身:地球圏
    種族:地球人
    主な搭乗機:リカール
    CV:折笠 愛
    【原作】ベスパのラゲーン基地司令で、階級は中佐。その鋭い目つきやいつも手にしている鞭など、いかにも悪役の女ボスといった感じのキャラである。部下であるメッチェとは、愛人関係にあった。
     自分はギロチンの家系であるがゆえの宿命を背負っていると思い込んでいるが、実際クロノクルなどと違って、目的のためなら手段を選ばない強硬な士官であった。それゆえ、地球上で彼女が指揮するベスパの軍隊「イエロージャケット」は、リガ・ミリティアや一般市民から、「ベスパの中でももっとも狂暴な軍隊」と呼ばれていた。だが、ウッソのVガンダムの活躍などにより、リガ・ミリティアが勢いをつけ、その抵抗の前に何度も煮え湯をのまされるようになってくる。それによって生じた地球侵攻の遅れを取り戻すべく、ザンスカールがスペースコロニーを制圧するのに非常に効果的だったギロチンを、地球上でも使おうと思い立った。そこで、捕虜にしたリガ・ミリティアのオイ・ニュング伯爵をギロチンにかけてしまうが、これが逆効果で、リガ・ミリティアや一般市民の反感をさらに買い、それだけではなく自分の上官であるタシロからも反感をうけ、召喚命令を受けてしまう。
     そして宇宙に上がった彼女を待っていたのは、宇宙漂流の刑であった。こうして彼女は、3日分の酸素のみを持たされ、生身で宇宙へと投げ出される事となる。メッチェを失い、そして自分のプライドまでもズタズタにされてしまったこの時の彼女の気持ちは、とても言葉で言い表せるものではなかっただろう。
     その後、丸2日一人宇宙を彷徨い、一度は死を覚悟した彼女だが、タシロの手の者によってひそかに助け出される。そして、タシロの戦艦シュバッテンのMSパイロットとして後に復活する事となる。なお、その後のファラについては、次項「ファラ・グリフォン(鈴付き)」を参照の事。

    「あの白いヤツは、落とさなければならない!」

    【第2次G】メッチェと共にリカールに乗って現れる。しかし、あくまで操縦しているのはメッチェなので、パイロット扱いにはなっておらず、会話に少々顔を出す程度。ストーリーの方にも特に大きな関わりはなかった。
    【新】戦闘では、同じくメッチェのリカールに乗って登場。今回は、戦闘シーンでのセリフもあり、メッチェとの掛け合いが再現されている。また、会話シーンでの出番もぐっと増えており、オイ・ニュング伯爵をしっかりギロチンにかけてしまうあたりは、ギロチンの家系としての面目躍如と言ったところであろうか。なお、今回は原作通り宇宙漂流の刑を受け、しっかりと宇宙へ飛ばされている。

    (Written by DARK&bootsy)(02.1.2)

  • ファラ=グリフォン(鈴付き) 機動戦士Vガンダム
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神  F F完結編

    【原作】宇宙漂流の刑を受けたファラが、後にシュバッテンのパイロットとして再登場したときの姿。階級は中佐から少佐へと降格されている。そこには、以前のような威厳のあるベスパの士官といった面影はなく、頭や腰などにギロチンの家系の証である鈴をぶら下げ、目つきもなんとなくうつろで、薄ら笑いをうかべながらしゃべるといった様に、かつてのファラとは大きく異なっていた。おそらく、刑を受け宇宙を漂流している間に、そこからくる恐怖と絶望によって精神に異常をきたしてしまったものと思われる。それ故、ベスパの他の士官やシュバッテンのクルーにまで腫れ物のような目で見られるようになった。また、上官であるタシロにも平気でタメ口を利くようになった事からも、彼女の性格がどれだけ変わったかが伺えるだろう。
     こうして狂気の戦士へと生まれ変わった彼女は、MSザンネック、ゲンガオゾを駆り、嬉々として戦場に赴く事となる。特に自分が失脚する原因となったウッソの乗るV2ガンダムを執念深く追い回し、いたぶるように攻撃を仕掛けていった。そして、徐々にウッソを追いつめていくが、あと一歩というところまできたとき、そこに現れたマーベットの中に胎児の存在を感じ取り、戸惑いを見せる。そのとき彼女は、自分が戦士である以上に女であることを自覚していたのだ。しかし、それをかたくなに否定し、戦いに没頭しようとするが、それもむなしく、ウッソの「あなたは女性でありすぎたんです!」という言葉と共にV2ガンダムの反撃をくらい、散っていく事となる。そして、散り際に全ての鈴が体から外れたその時、彼女は紛れもなく「女」であった。
     結局彼女は、戦士としてではなく、女としてその命を終える事ができたわけである。そしてその事が、ずっとギロチンに付きまとわれ続けてきた彼女にとっての、唯一の救いであったと言える。それを最もよく物語っているのが、「メッチェ……今、行くからね……」という彼女の最後の言葉であろう。また、その言葉からわかるように、彼女は戦い続けていた間も心の奥底で、先立って逝った愛人メッチェをずっと追い求めていたのだろう。一度、シュバッテン所属の兵士であったキールをザンネックに乗せ、キャノンを撃たせた事もあったが、それもメッチェの面影を彼に重ねていたからなのかも知れない(実際声もメッチェと同じだった)。結局彼を殺してしまったのは、やはりメッチェの代わりになれる人などいないのだという事に気づき、その事で怒りを覚えてしまったためなのだろう。そしてそれも全て、彼女が女性でありすぎた故の結末と言えるのではないだろうか。
     この『Vガンダム』という作品において、最も悲劇的だったのは、もしかすると彼女なのかも知れない…。

    「ふふふふふふふ…寄ってくる寄ってくる…。蜂が蜜に寄るように上がってくる…。」

    【第2次G】シナリオ後半で、ザンネック、ゲンガオゾのパイロットとして登場。ここでは、シロッコによって強化人間にされたというオリジナルの設定がある。しかし、彼女が豹変してしまったいきさつなどはゲーム中ではほとんど語られておらず、しかも、その状態でウッソとの会話イベントだけが再現されている為、話が全く噛み合っていないという有り様である。この辺り、取って付けたような強引さを感じずにはいられない。
     パイロット時の能力は非常に高く、クロノクルをも上回る。加えて、搭乗しているザンネック、ゲンガオゾが強力であるため、非常に厄介な相手である。
    【新】原作とは違い、漂流中のところをタシロではなくゴッツォに助けられたため、ゴッツォの元につく事になる。これまた強化人間にされているが、もちろん原作では強化人間にされたなどというエピソードは無い。
     宇宙編の33話と35話に、それぞれザンネック、ゲンガオゾに乗って登場するが、35話では最後の最後、ゴッツォがダメージをうけるとようやく現れる。まだ生きてたの、と思わず言ってしまいそうなタイミングだが、これも死にぞこない故の事なのかも知れない。
     強化人間になっただけあって、その能力には目を見張るものがある。おまけに切り払いやシールド防御も加わっている為、かなりの強敵である。やはり、キレたおねーさんは恐ろしい。

    (Written by DARK&bootsy)(97.7.21)

  • ファング=ザン=ビシアス 魔装機神系オリジナル
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神 新 F F完結編

    性別:男
    所属:神聖ラングラン王国(近衛騎士団)→バゴニア軍→なし
    出身:地球(ラ・ギアス 神聖ラングラン王国)
    種族:地球人(ラ・ギアス人)
    主な搭乗機:ジェイファー、ガルガード、ラストール、アゲイド+、ギンシャス+
    【設定】剣皇ゼオルートの一番弟子で、ラングランの誇る近衛騎士団の一員。性格はとことん無愛想だが、プライドが高く、地上人が魔装機操者になることをよく思っていない。そのため、自ら魔装機のテスト操者を務めている。しかし、マサキと出会い、互いに競い合っていく事で次第に心を開いていった。
     地上人召喚事件の際は、マサキ達とは別行動でフェイル軍として戦っていたが、マサキがフェイルを倒したという知らせを聞き、一時姿を消す。そしてその後、ゼツ率いるバゴニア軍の一員として再びマサキ達の前に現れたファングは、フェイルの仇であるマサキを恨み、その命を狙い続ける事となる。しかし、度重なるマサキとの戦いで、フェイルはすべてを承知でマサキ達と戦い、散っていったのだという事を知る。フェイルの仇を討つつもりが、フェイルの名を汚していただけであった事に気付き愕然とするが、マサキの誘いで、ラングランの魔装機操者として再びマサキ達と共に戦うことを決意した。
     すべてが終わったその後は、愛機ジェイファーと共に、どこへともなく旅立っていった。

    「マサキ・アンドー! 貴様、なぜ大恩ある殿下を弑した!」

    【魔装機神】第一章では、ガルガードやラストールに乗って出てくるが、まともに使えるのは1、2面だけで、あまり出番はない。
     第二章では、しばらくはバゴニア軍に混じって敵として現れる。ギンシャス+やアゲイド+など強力な魔装機に乗っているので、油断しているとやられてしまう。再攻撃、分身もかなりの確率で発動するので、非常に厄介な相手である。仲間にできるのは中盤以降だが、ルートによってその条件は多少異なる。無事仲間になった暁には、ジェイファーの操者として登場。能力は全体的に高く、精神コマンドも「熱血」「気合」「ひらめき」と充実しており、非常に使い易い。特殊技能もそこそこ発動するので、どんどん前線に出していきたい。使える期間はちと短いが、育てる価値は十分にあるキャラだろう。
     説得しない場合は、そのままどこかへ行ってしまうか、死んでしまうかのどちらかである。

    (Written by DARK)(02.1.2)

  • ファンネリア=アム 重戦機エルガイム
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神 新 F F完結編

    性別:女
    所属:盗賊団→反乱軍
    階級:不明
    身長:170cm
    体重:45s
    年齢:17歳
    スリーサイズ:B85(?)-W58(?)-H83(?)
    趣味:宝石集め
    嫌いなもの:ゴキブリ
    出身:コアム星 キトー
    種族:ペンタゴナ星系人
    主な搭乗機:エルガイム
    CV:本多 知恵子
    【原作】コアムの地方都市で舞台俳優をやっていた少女。しかし、当時の恋人チェックの煮え切らない態度に不満が募り、彼と別れるために劇団を辞める。その後、女盗賊ミヤマ・リーリンに気に入られ、盗賊団の一味となり、だまし役などを任されていた。
     そんな時、彼女はダバ・マイロードと出会って一目ぼれしてしまい、盗賊団を裏切って彼に協力するようになる。当初は、ダバにベッタリであったものの、ミズンの反乱軍リーダー、ステラ・コバーンに取り入ってダバの気を引こうとしたりと結構賢しいところもみせる。一時は、レッシィに諭されてダバと離れたものの、スヴェート強襲をかけたダバ達を助けに、昔の盗賊団の仲間を率い、アマンダラから借り受けたターナで駆けつけるなど、意外とリーダー的資質を持っていることもうかがわせる。その後もレッシィに負けじとヘビーメタルに乗り込んでダバと共に戦ったりしていたが、反乱軍のためを思って袂を分かったレッシィの意を組み、ダバのよき片腕となろうとさらに努力する(フル・フラットに憧れを抱いたのも、ダバの力となりたいという思いが遠因だったのだろう)。最終話で、ダバを助けるために、仇敵であったギャブレーにクワサンを与えるなどといった面は、アムが成長した一つの答えだったのかもしれない。ただ、初期の彼女のキャラクターは、当時の少女感を投影されたかのような、男をうまく使うもののまだ夢や憧れを持つはすっぱな少女という感じだったが、この最終話の彼女を見ると、ある種、フラットやミアン的な女性へと成長するのではないかと思わせる。これがもし演出意図であったのなら、もしダバがコアムに引き込まず、王として立っていたなら、彼女はどういった女性になったか興味はつきない。
     余談ながら、作中で惜しげもなく胸をはだけたりとサンライズお決まりの視聴者サービスを見せることがアムは多かったが、それほどいやらしさを感じさせないのも、彼女の魅力の一つとはいえないだろうか?
    【第4次】「愛」を早急に覚えるので序盤の回復要員に…と言いたいところだが、SPが足りないので結局育てる必要あり。リリスの「幸運」を利用しての大幅なレベルアップは出来るものの、エルガイム系で唯一「魂」を覚えないのが致命的。能力値的にも劣るので自然と二軍行きとなるだろう。「補給」を覚えるのでこれを活用すればなんとかなるか?
    【第4次S】プルシスターズのおかげか、数少ない声持ちキャラとなるので使われる頻度もアップ…と言いたいところだが、『エルガイム』系のメンバーはギャブレー以外全員喋るので、やはり二軍行きからは逃れられない…のか?
    【F】ヘビーメタルの性能の高さもあって、序盤は結構頼りになる。中盤以降息切れの傾向はあるが、F完結編に備えてなるべく育てておきたいところ。
    【F完結編】終盤のシナリオ「愛という名のエゴ」において強制出撃、及びフル・フラット説得フラグにも絡むという活躍ぶり。ある程度まで育てておかないと泣きを見てしまうことだろう。第4次(S)での扱いの軽さを考えると、この使われ方は多くのプレイヤーの意表を突いた。
    (Written by )(02.1.2)

  • ファン=リー 大空魔竜ガイキング
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神  F F完結編

    性別:男
    所属:大空魔竜隊
    年齢:18歳
    前歴:元キックボクシング世界チャンピオン
    特技:拳法全般
    好きなもの:ゼロ戦
    出身:地球(香港)
    種族:地球人(中国人)
    主な搭乗機:翼竜スカイラー
    CV:徳丸 完
    【原作】大空魔竜隊に乗り込む「7人の超能力者」の内の一人。翼竜スカイラーの専属パイロット。
     香港生まれの元キックボクシングの世界チャンピオン。大空魔竜には他にも野球出身のサンシローや、相撲出身のヤマガタケのようなスポーツ選手出身者がいるが、サンシローが2軍、ヤマガタケがふんどし担ぎ(関取に従う幕下以下の者)であったのに比べると、元チャンピオンのファン・リーは元々の分野で最も成功していた人間である。名前からも判るとおり、当時人気だった「ブルース・リー」を意識したキャラクターである。
     大空魔竜における役割は、ブンタ、ヤマガタケと共に陸・海・空からのガイキングのサポートと、その他全てであるが、「空」担当という分担の関係上、偵察、戦闘から大空魔竜を離れるメンバーの送り迎えまでと、実に頻繁に仕事があり、もっとも忙しい役割であった。ほとんど雑用係のような使われ方であるが、己に厳しく実直で責任感の強いファン・リーは(ヤマガタケのように)文句も言わず、作戦会議等においても自己主張するようなことはあまりなく、決定した作戦&任務に従い着実に己の仕事をこなす。また、大空魔竜が危機に陥ったときでも、冷静さを崩すことは少ない。
     しかし、彼は単なるメインキャラの脇を固める便利屋ではなかった。いたずらに自己主張することもなく、どちらかといえば地味な彼であるが、こと暗黒鳥人との白兵戦とのなれば、その場の主役は一気に彼の物となる。肉弾戦では、普段はガイキングや大空魔竜を操って派手な場面を独占している主人公のサンシローや準主人公のピートらが、ただ物陰に隠れながら銃を撃っているのに対し、元キックボクサーのファン・リーは「アチョォォォォ!」という奇声と共に銃を持った暗黒鳥人に飛びかかり、その肉体をもって次から次へと敵を蹴り倒すのである。第1話から登場した彼の活躍は、その後も頻繁に登場し大空魔竜を降りて戦う度に場の主役をさらう。大空魔竜隊員中、生身で最強なのは間違いなく彼である。同じように格闘技出身のヤマガタケも、暗黒鳥人相手に生身で戦うのであるが、むしろコミカルな彼のアクションに対し、ファン・リーのそれは文句なく格好いい。時には同じ格闘戦派のヤマガタケと共同作戦を取って殴り込むこともある(第22話など)。普段は銃を使わないが、銃を使ってもかなりの腕前である(第25話)。スカイラーのみならず、車での移動においても運転手を務める(車の免許も持っているのである。しかしほとんど大空魔竜隊のタクシー代わり)。妙に律儀で制限速度を守った運転をしているようである(第37話)、これも彼の自分に厳しい精神ゆえか?
     生身での活躍には比ぶべくもないが、スカイラーを操縦してもガイキングに次ぐ、大空魔竜の機動戦力として活躍。もちろん、3機のサポートメカの戦闘力は大空魔竜やガイキングとは大きく開きがあるため、メインの仕事は牽制等であるが、やはり、航空戦力であるため出番が多く、相対的に活躍の機会も多い。特に、彼の活躍はそのキャラクター性を活かしたエピソードと連動していることが多く、印象的である。
     暗黒怪獣ファイヤーバードとの戦いでは、めまいを起こしたガイキングと接触し、一時的に視力を失った物の、失敗に落ち込んだサンシローを励ますついでに、耳で戦う訓練のために、わざとサンシローを挑発して殴られたりした上で(サンシローには目が見えなくなったことを隠し、「オマエの相手なら目隠ししていても十分だ」と挑発し、落ち込んでいたサンシローを発憤させると同時に、自分自身の修練を兼ねていたのである)、キッチリと視力の回復しないままでファイヤーバードの急所を破壊し、ガイキングを勝利に導く(第4話)。暗黒怪獣ムーンコンドルに破れ、宇宙を漂流し酸素の切れかけたガイキングからサンシローを救うために、危険な救出活動を行ったこともある(第23話)。
     意外にも、彼は大空魔竜に登場するキャラクターの中で最も過去の明かされているキャラクターでもある。彼の家族は両親と弟の4人家族であったが、幼い頃、彼の住む界隈のボスだった「りゅうげん」(声・緒方賢一)に父をなぶり殺しにされ(理由は不明)、その後、母も亡くなったため遠い親戚に3歳年下の弟サン・リーと共に預けられるが、いじめられるのが嫌で逃げ出す(この時、ファン・リーは8歳、サン・リーは5歳であった)。しかし、逃げる途中でサン・リーが崖から転落して行方不明。その後、ちんぴらの仲間になってすさんだ生活をしていたが、父の仇のりゅうげんがキックボクサーとして売り出しているのを知り、復讐のため独力で修行してキックボクサーとなり、リングにおいてりゅうげんに復讐を果たす。すさんだ生活から復讐のためにキックボクシングを始め世界チャンピオンとなったファン・リーは、腕は立つが己の力に溺れていた。そんな頃、日本の柔道家・海野太三郎「十段」が香港の道場を出したのを耳にして、道場破りに乗り込むが容易く打ち負かされ、これを機会に海野十段を「先生」と仰ぎ、武道の道を学ぶ。更に、海野十段より大文字博士に紹介され大空魔竜隊に所属することとなる。ストイックな彼の人格は、海野十段の影響に依る物と思われる。
     しかし、リングでは倒した物の、リングゆえ命までは奪わなかった仇のりゅうげんは、その後もちんぴらのボスとして悪事を重ね、ファン・リーに復讐するため暗黒ホラー軍団と手を結ぶ。ファン・リーの恩師である海野十段が病に倒れたのを機会と、彼を殺害。行方不明だったサン・リー(声・井上和彦)を見つけ出し、人質としてファン・リーの命を狙う。ファン・リーはサンシローらの協力で、りゅうけんと暗黒ホラー軍団を返り討ちにするが、その最中、10年振りに再開した弟サン・リーはあえなく命を落としてしまう。弟の仇が乗り込む暗黒怪獣ドーン・ライフーンは倒したもののついに彼は天涯孤独の身の上となってしまうのであった(第10話)。
     ところで、彼にはもう一人の弟とも言うべき、キックボクシングの弟分・チャンメイ(声・若本紀昭)がいる。ファン・リーを尊敬し、彼のようなチャンピオンを目指すチャンは、「香港の星」の異名と「神の手」と畏れられる左フックを持つ201連勝のキックボクシング世界チャンピオンとなったが、その「神の手」は暗黒ホラー軍団の手によるサイボーグアームだった。ファン・リーに憧れるあまり、暗黒ホラー軍団の力を借りたチャンは、大空魔竜のスパイを強要される。しかし事実を知ったファン・リーは、チャンの罪をかぶり自ら大空魔竜を降りる。道を踏み外した自分をかばうファン・リーの真意を問いつめるチャンに彼は「世界チャンピオンは貧しい少年達が仰ぎ見る希望の星であり、子供達の期待を裏切ってはいけない」と語る。復讐のためにキックボクシングを始めた彼がここまで考えられるようになった背景には、海野十段の教えと、そしてやはり守れなかった弟サン・リーへの想いを、チャンと子供達に託そうとしているからかも知れない。だが、彼の願いも空しく、暗黒ホラー軍団の手によってチャンメイは命を落としてしまうのであった。尚、この時彼はスカイラーではなく魚竜ネッサーを操縦し、ほぼ単独で暗黒怪獣を倒している(この回、ガイキングは出動していない 第39話)。
     このように、暗黒ホラー軍団との戦いの中で、師を、弟を、弟分を失い、大空魔竜隊の中でももっとも犠牲を余儀なくされた彼であるが、戦いの中で新しい出会いもあった。第2次大戦中に超金属ゾルマニウムを発見した山中大尉の遺言に従い、彼の娘サユリを訪れたファン・リーは、またたく間に、サユリの強さに惹かれる。8年間、山中大尉の発見したゾルマニウム鋼を狙ってサユリを騙していたデスクロス騎士テスラー(タキーネ)を壮絶な空中戦の末に倒すと、彼の傍らには寄り添うサユリの姿があった(気が付けば、「サユリ」と呼び捨てになっている)(第27話)。
     ところで彼は「飛行機乗りなら当然だ」と主張して零戦に憧れているのであるが、彼は当時日本の侵略を受けた香港の生まれである。しかし、日本にも当時のアメリカ軍の兵器に興味を持つ人は多いので、そういった感覚なのだろうか? しかし、彼の本質は「飛行機乗り」ではない筈だが?
     昔すさんだ生活をしていたせいか、妙なところで麻薬関係の知識を持っている(第36話)。尚、他のほとんどのキャラクター同様、「超能力者」あると言う設定については、特にそれらしい描写はなかった。
     尚、ファン・リー役の徳丸完氏は、本作において暗黒ホラー軍団側のダンケル博士も演じておられた。
     余談だが、EDイラストの彼の顔は妙に怖いと評判であった。

    「スカイラー、フライトッ!」

    【新】原作同様、大空魔竜隊の一員として、第2話より愛機・翼竜スカイラーと共に出撃可能。戦力としてはイマイチだが、移動力9で装甲値も高めのスカイラーはアイテム回収役としては期待できる。能力としては、大空魔竜隊標準の「超能力」に加え、底力を持ち、精神コマンドで「気合」「熱血」「集中」「必中」といかにも彼らしい物を備えているが、それを活かす機会は得られない。しかし「根性」や「再動」を修得することは、アイテム回収役として在る程度無理して敵陣のアイテムも回収に向かわせられるという点で重宝する。原作の彼の行動から見ても、こうした(時には敵陣に突っ込んでもの)アイテム回収役としての活躍は、実に彼らしいと言えなくもない。ステータスは全体的に低めに設定されている。…と言うより低すぎである。少なくとも格闘の値はもっと高くても良かろう。どうせ、スカイラーのパイロットではそれを活かせるわけでもないのだから、せめて数値くらいは「らしさ」を出す配慮は欲しかったものである。
     格闘技の道を歩む物として、地元・香港代表のガンダムファイター「東方不敗」を尊敬していると言う一幕は、全体的に扱いのぞんざいな大空魔竜メンバーにおいては、設定を活かしたエピソードと言える。もっとも、本作の東方不敗は香港とは全く関係ない人物であったわけであるが、それを知ったときの彼の胸中はいかな物であっただろうか?

    (Written by Mynote)(02.1.1)

  • 風雲再起 機動武闘伝Gガンダム
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神 新 F F完結編

    性別:オス
    所属:東方不敗
    出身:地球(ネオホンコン?)
    種族:駿馬
    主な搭乗機:風雲再起
    【原作】東方不敗マスターアジアの愛馬。主たるマスターアジアと行動を共にするパートナー的な白馬である。脚力や跳躍力と云った身体能力に秀でるに留まらず非常に利口で、人語を解しているのでは、とさえ思える程である。気性は至って穏やかだが、その分激しい気性のマスターと相性が良いのかもしれない。特に劇中でしばしば見られた、風雲再起の背の上で仁王立ちするマスターアジアの姿は印象深い。
     マスターと何時、何処で出会い、共に歩む事になったかは定かでないが、最も身近な存在として彼が心を許していたようだ。特にドモンがマスターの袂を分かち対立するようになってからは、唯一心を許せる相手としてマスターの精神的な支えであったに違いない。
     劇中ではあまりにマスターが目立ち過ぎていたため、登場回数の少ない風雲再起にスポットが当たる機会は限られていたが、主に病の兆候が見られるようになってからは足替わりとなる事も多かった。また第39話ではマスターの命で(?)、ドモンをネオホンコン市街の島まで導き、更に足を負傷したマスターのピンチに颯爽と駆け付け、何とファイティングスーツを装着して(!)モビルホース(ロボット大鑑「風雲再起」参照)で戦闘を行っている。余談ながら、それまでモビルホースのパイロットや操縦方法などは設定でも公表されていなかったため、同話におけるファイティングスーツ装着シーンに衝撃を覚えると共に爆笑したファンが少なくなかったようだ。
     永きに渡ってマスターアジアの傍で行動を共にしてきた風雲再起だったが、遂に別離の時がやってくる。ランタオ島決戦における最後のガンダムファイトでマスターがドモンに敗れ息を引き取った際には、まるで主を弔うかの如く何時になく激しくいなないた。炎に消え行くマスターガンダムを見つめる風雲再起に、
    「そうだ、今は泣け風雲再起! これが師匠の為に流す、最後の涙だ!」
    と叫び号泣するドモン。大切な者を失いたたずむ両者の胸中は如何ばかりであったろうか。
     マスターアジアの死後はドモンを新たな主と認め、第46話では亡き主の魂に導かれるように彼の危機を救い、対デビルコロニー戦を共に闘っている。そしてラストにおいて、晴れて結ばれたドモンとレインと共に地球へと帰っていくのだった。流派東方不敗の師弟を見守り続けてきた風雲再起だが、これからはドモンとレインが紡ぐ希望の未来を見届ける事になるのだろう。ちなみに第13回大会終了後は、流派東方不敗を肌で憶えている者として、ドモンのスパーリングパートナーを務めているようだ。
     「風雲再起」の名前の元ネタは、今川監督十八番の香港電影に由来し、『東方不敗』の続編『風雲再起』から採られている。二作品共Gガン放映中の94年年末から95年新春にかけて、日本でも公開されている。なお『風雲再起』の英題は『THE EAST IS RED』である。
    【F完結編】登場シナリオは「光輝く宇宙へ」後半マップのみ。TV版第46話同様、ウォンのウォルターガンダムの前に危機に陥ったドモンを救うべく駆け付ける。登場時の「ヒヒーン!」がDVEでなかったのは少し残念。ドモンを宇宙に送り届けた後は、いずこかへと姿を消してしまう。マスターアジアが生存している場合は彼の元に戻ったと思われるが、死亡している場合は何処に行ってしまったのだろうか?
    (Written by シャイニングフィンガー)(02.1.2)

  • フェイ=チェンカ 聖戦士ダンバイン
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神 新 F F完結編

    性別:男
    所属:ドレイク軍
    階級:聖戦士
    前歴:俳優
    出身:地球(中国)
    種族:地球人(中国人)
    主な搭乗機:ビランビー、レプラカーン
    CV:橋本 晃一
    【原作】アレン、ジェリルと一緒にバイストン・ウェルへ召喚された、第二期聖戦士組の一人。中国人で、地上では売れない俳優だったという。通行人Aと言われても納得しそうなほど地味な顔立ちを見ると、売れなかったというのも頷ける。
     聖戦士としての実力も低くはないのだが、プロフェッショナルの風格漂うアレンや殺人快楽症気味のジェリルと比べるとやはり今一つ地味であり、あまり目立った活躍もない。ただしプライドは高かったようで、たまに出てくると「俺がフェイ・チェンカだ!」的な言動が多かった。第23話「ミュージィの追撃」において、ミュージィ・ポーの誘いを受けてゼラーナを攻撃した際にはショウのダンバインと一騎打ちを演じ、ドレイクの破壊に手を貸すのをやめろと説得にかかるショウに、「日本人にそんなこと言わせるかよ! 俺は、フェイ・チェンカなんだぜ!」と語気も荒々しく切って返す。フェイの性格が現れた言葉でもあるがそれ以上に富野監督の、というよりは我々日本人の、太平洋戦争に対する複雑なコンプレックスが見て取れる重い台詞である。その直後、フェイのレプラカーンは自ら放ったグレネード弾をダンバインに弾き返され、壮絶な爆死を遂げたのだった。

    「地上で売れない俳優をやってれば、こっちの世界の方がどれだけいいか分かるまい!」

    【EX】ジェリル、アレンと共にシュテドニアス軍の一員となり、リューネの章の敵として登場。三人の中では一番弱い。特にセリフがあるわけでもなく、「顔だけエース」の一人になっている。顔グラフィックが妙に柔和だが、本当はもう少し引き締まった顔である。
    【第4次(S)】ドレイク軍の聖戦士として、地上編シナリオ「ティターンズ台頭」からアレンとコンビで登場。アレンを一回りレベルダウンさせたようなパイロットである。弱くはないが、赤い三騎士と同程度に注意していればよろしい。
    【F(完結編)】同じくドレイク軍の聖戦士として、今回は序盤のグラン・ガラン救出シナリオから登場。相変わらず中途半端に手強い。実は精神コマンドの品揃えがアレンとそっくり一緒である。

    (Written by Gemma)(99.9.4)

  • フェイルロード=グラン=ビルセイア 魔装機神系オリジナル
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神 新 F F完結編

    性別:男
    所属:神聖ラングラン王国
    階級:王子
    出身:地球(ラ・ギアス 神聖ラングラン王国)
    種族:地球人(ラ・ギアス人)
    主な搭乗機:デュラクシール
    【設定】神聖ラングラン王国国王アルザール・グラン・ビルセイアの長男で、通称フェイル。ラングランの第一王子であり、治安局次長、即ちマサキ達魔装機操者の直接の上司でもある。何に対しても自らが先頭に立って行動する性格で、本来王族が絡むべきではない政治に関しても積極的に参加、そのため部下からの信頼は非常に厚い。お偉いさんが嫌いなマサキでさえ一発で気に入った、と言えばその人格の良さは言うまでもないだろう。
     しかし彼には、あまり表沙汰になっていない事実があった。彼は15歳の時、王位継承権が与えられるか否かを決める魔力テストで一度落ちているのである。だが、彼はそこで諦める事はなかった。異常ともいえる魔力修練の末再びテストに挑戦し、何とか合格。やっとの事で手に入れたのが、今の第一王位継承権なのであった。しかし、その合格のために彼が払った犠牲は、あまりにも大きすぎた。過度の修練と薬物の投与(さすがに犯罪的な物ではないはずだが)によって、彼の身体は既にボロボロだったのである。そのため、彼の生活には何かしら薬の服用が必要となっていたようで、妹モニカに身体を気遣われる事もしばしばであった。
     そして、その後のフェイルの運命を決定的に変えたのが、ラングラン王都のテロ事件である。父アルザールは命を落とし、ラングランは完全にシュテドニアスに占拠され、そしてフェイルもまた、大きなダメージを被り行方不明となっていた。しかしその間必死に身体の回復に努めていた彼は、後に再び表舞台へと復帰、時期国王としてラングランをまとめ、シュテドニアス軍への反撃を開始する。だが、彼が行方不明の間一人奮起していたカークス・ザン・ヴァルハレビアは彼を受け入れず、ただでさえ戦力の劣るラングランは、フェイル軍、カークス軍に分裂。そこにシュテドニアス軍を加えた三つ巴の状況に、ラ・ギアスは陥っていった。この状況下において、致命的な戦力差に頭を悩ませたフェイルは、ここで遂に地上人の召喚による戦力増強へと踏み切る。だがしかし、この決断が全ての発端となった。召喚プログラムの事故によって、地上人を大量に召喚しすぎてしまったのである。後に『地上人召喚事件』と呼ばれるこの大事件は、戦乱の中にあったラ・ギアスを、より一層の混乱に陥れた。だが、運良くマサキと合流できたフェイルは、彼とその仲間を味方に加える事ができ、結果的には戦力の増強に成功する。その後、フェイルの王位を弟テリウスに譲り渡す事を条件に、一時的とは言えカークス軍と手を結ぶが、カークスの元にいたテリウスが影武者である事が判明し、交渉は決裂。カークス軍との再戦を余儀なくされたが、何とか撃退に成功し、続くシュテドニアス軍との総力戦でも勝利を収めた。
     だが、フェイルにとってはここからが戦いの始まりだった。持ってあと半年。ラングラン壊滅の時に負った傷が致命傷となっていた彼は、既にそう宣告されていた。ならばこの命のあるうちに、自らの犯した過ちの責任は取らねばならない。これまでの戦いの中でも、彼はそんな焦りを持ち続けていたに違いない。そしてそんなフェイルにとって、超魔装機デュラクシールの完成は、彼にある結論を出させるには最高のきっかけとなった。突如現れたヴォルクルスとの戦闘においてデュラクシールに確かな手応えを感じたフェイルは、マサキ達に非難される事も、そして更なる混乱の元凶となる事も承知の上で、ラ・ギアスの武力統一という道を選んだのである。
     彼は言った。自分は本質的には軍人なのだ、と。どうやら武力統一の計画は、余命を告げられる以前から彼の中に存在はしていたようで、ただ実行する気はなかった、というだけらしい(彼の良心がとがめていたからなのか、それとも単に自分に戦力がなかったからなのかはわからないが)。しかし、サイバスターをも凌駕する力を手にしたその瞬間、「限られた時間」と「強大な力」という2つの要素が重なって、彼の野心に火をつけてしまったのだろう。自らが支配する事で戦乱を収める。これこそが、自分の犯した過ちに対する彼なりの責任の取り方だった。こうして彼は、常に身近にいた妹、セニアにすらも直接その意思を伝える事なく、一度退けたシュテドニアスに対し宣戦布告を行う事となる。
     しかし、例えどんな事情があろうとも、武力統一などという暴挙を天が許さなかったのだろうか。皮肉にも彼の初陣の相手は、フェイルの野望を阻止するべく立ちはだかったマサキ達だった。フェイルの武力統一の意思は紛れもなく本物であった。だが彼は、自分がマサキ達に敗れる事もまた、わかっていたのではないだろうか。マサキ達に本気を感じ取れなかったフェイルは叫ぶ。

    「どうした! 遠慮などいらん! 私を倒すのが、お前達魔装機神操者の義務だろう!」

     自らが教えた魔装機神操者の使命。それによって、直後彼は敗れ去る。だがこの時既に、全てが完璧なまでに用意されていた。カークスと共同で作られた地上人の送還プログラム、自分が死んだ時点でのラングラン政府の解散、更にはシュテドニアスとの休戦協定。そして、デュラクシールの強制脱出装置がフェイル自らの意思で取り外されていたという事実が、全てを物語っていた。ノボスの言葉を借りれば、まさに「全てを覚悟した上での死」だったのである。
     そして彼の最期を見る限り、一番の心残りは未だ行方を掴めていなかったモニカの安否だったのだろう。薄れ行く意識の中で、必死に呼びかけるセニアをモニカと勘違いした彼は「無事だったんだね…よかった…」と静かに呟く。だが、例え見間違いとはいえ、その瞬間フェイルは紛れもなくモニカの存在を確認できたわけであり、安心して逝く事ができたのではないだろうか。それが彼にとってせめてもの救いだった…そう信じたいものである。
     だが最後に、たった一つ残った疑問がある。それは即ち、なぜフェイルはそうまでして王位継承権を欲したのか、という事だ。最後の決戦の際、彼はこう語っている。「私は、理想の実現のために何としても王位が必要だった」と。その理想というのが武力統一であったのか、もしくは全く別の何かなのか。その答えは、未だ彼の胸の中だけにある。
    【EX】主な出番はマサキの章。序盤は会話シーンのみだが、シナリオ「フェイルの闇」にて一度だけ仲間として登場、そして最後にはラスボスとして現れる。仲間の時は、デュラクシールのおかげで圧倒的な強さを誇るものの、敵に回した場合は、デュラクシールの最大射程が短いため、反撃すらできずにやられてしまう事が多い。最終面は彼さえ倒せば終わるので、他には目もくれずデュラクシールだけを狙う事。ISSを使えばリューネの章のラスボスになる事もある。
    【魔装機神】第一章において、会話シーンにのみ登場。マサキとの出会いや、彼がいかに信頼される人物であったかが丁寧に描かれている。特に表立った行動は無かったものの、持ち前の鋭さと指揮能力を遺憾無く発揮し、マサキ達魔装機操者をずっと取りまとめてきた。
     なお、シナリオ「メモリアル・デイ」では、イベントとしてだけデュラクシールでの戦闘シーンを見る事ができる。

    (Written by DARK& )(02.1.1)

  • フォウ=ムラサメ 機動戦士Zガンダム
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神 新 F F完結編

    性別:女
    所属:地球連邦軍(ムラサメ研究所)
    階級:少尉
    出身:地球圏
    種族:地球人
    主な搭乗機:サイコガンダム
    特記:強化人間
    CV:島津 冴子
    【原作】ニュータイプ研究所であるムラサメ研究所が送り出した強化人間。その名の由来は「四番目の強化人間」ということからきている。本名、経歴は一切不明。すべては強化人間への改造の際に失われたか、もしくは試験管ベビー等の作り出された人間だったゆえなのか、物語の中でその理由は語られていない。どちらにしても、彼女の記憶は永久に戻ってこないのである。
     持っている雰囲気から、どうもカミーユよりは一つ二つは年齢が上のように見受けられる。ふわりとした布(いろは薄い紫)を黒のタンクトップに羽織る姿は、ララァに似て否なる物であった。どちらかといえば、ララァをとがらせた様な感じといえるだろうか?。
     性格は強化人間特有の激しい起伏のあるもので激昂しやすく、また神経質な面が見受けられる。キリマンジャロにおいて再登場した際には、どこかロザミア的な躁傾向のマインドコントロールを施されたらしく、どこか子供っぽい印象を見せていた。しかし、ひとたびサイコミュと連動すると戦闘マシンと化すマインドコントロールも行われており、その際は冷徹な性格に変貌する。本来のフォウは、ホンコンで見せた、どこか大人と少女の間と思わせる無邪気で、そこはかとない色気のある女性なのではないだろうか?
     サイコガンダムのテストパイロットをやっていたことから、ロザミアのギャプラン、ブランのアッシマーを、カミーユ・ビダン駆るガンダムMkUによって失ったアウドムラ追撃部隊の補充としてやってくる。ニューホンコンに寄港していたアウドムラに対し独断で出撃するが、カミーユとのニュータイプ的接触もあって、激しい頭痛を引き起こし、サイコミュとのシンクロが不調を来たしため一時撤退する。
     元々、ムラサメ研から同時に出向してきたナミカー・コーネルから、記憶を取り戻したければ戦うことを強制されていたフォウ。しかし、ホンコンの町並みにもしや自らの記憶を呼び覚ますものがあるかも知れぬと、勝手にスードリを抜けだし、雑踏の中へ消える。そんなとき、彼女はカミーユ・ビダンと出会ってしまう。ニュータイプの共感か、それとも単なる一目惚れなのか? お互いは引きつけあう磁石のように急接近し心を通わせる。
     二度目の逢瀬の時、フォウは自分の出生を明かす。自分に記憶も名前も本当はないことを。けれど、そんなフォウをカミーユは優しく受け止めようとした。しかし、そんな二人のささやかな時間ははかなく幻と化す。サイコガンダム。サイコミュによって動くガンダムの形をした悪魔の機械。フォウはそこに還らなければならない。そこにこそ、自分が求める記憶があるから。かくて、先ほど恋人のように過ごした二人は、ガンダムの名を冠するマシンを駆る。
     悪鬼のごとくニューホンコンの街を破壊するサイコガンダムの中で、あまりの不安と焦騒と哀しみにフォウは泣いていた。そんなフォウの目にふと止まったのは、先ほどカミーユと過ごしたビルの屋上。一瞬の躊躇の後、フォウはそこをたたき壊そうとする。それを制止するカミーユ。その瞬間、二人は互いが相対する敵のガンダムに誰が乗っているのかを知ってしまう。
     なぜ敵なのか? なぜ好きだといった自分を撃つのか? 感情が飽和したフォウは泣き叫んでカミーユに訴える。
    「だったら私の敵にならないで!  私に優しくしてよぉー!」
     アムロによってサイコガンダムを隔座させることには成功したものの、フォウはカミーユの招きに飛び込むことはできなかった。
     そして、三度目の邂逅。死をかけてサイコガンダムにとりついたカミーユの行動は、かたくなになりつつあったフォウの心を開く。その膝にカミーユは顔を埋め、とりとめなくいままでの自分のいきさつを話す。それを優しげな顔でフォウは聞き、最後に彼に尋ねた。
    フォウ「いまでもカミーユって名前、嫌い?」
    カミーユ「好きさ、自分の名前だから」
    フォウ「そう…」
     フォウはその瞬間に、いままでの自分、記憶のない不確かな自分と決別した。銃を向けてカミーユを下がらせると、フォウは自らの命をかけて自軍の母機スードリに体当たりをかけ、そこにあるシャトル用のブースターでカミーユを宇宙へ返そうとする。
     しかしその際、フォウは上官ベン・ウッダーによって撃たれる。死を賭して自分を宇宙へ帰そうとしたフォウに、上昇するブースターにしがみつくガンダムMkUの中でカミーユは問いかける。
    「これで、これでよかったのか? フォウ!」
     しかしこれで、二人の物語は終わりはしなかった。フォウは幸運にも生きていたのである。そして、更なる強化人間としての改造を加えられた彼女は、再びサイコガンダムのパイロットとしてキリマンジャロのティターンズ基地にいた。
     まさに再び引き合ったのか、カミーユは、被弾したクワトロの百式を助けたことから、地球へ、キリマンジャロへ降下することとなる。そして、アムロ達カラバの部隊と合流した彼は、そこにサイコガンダムの姿を見ることになるのだった。
     フォウが生きていることを知ったカミーユは、矢も立てもいられず、ティターンズの基地に無謀にも潜入する。それを知覚したフォウは喜び勇んでカミーユを出迎えるのであった。しかし、そのフォウの態度はどこか以前と違っている。不審に思いながらもカミーユは、彼女に二度とサイコガンダムには乗らないと約束させる。子供のように喜んで約束するフォウだったが、記憶が戻ったかどうかという話題になると顔を濁らせる。それは、以前の記憶を追っていた頃の表情とは違う。
     彼女を連れ立って基地を逃げ出そうとしたカミーユだったが、サイコガンダムのサイコウェーブが彼女をはなしてはくれなかった。突如人格の変わったフォウは、呼び寄せたサイコガンダムに乗り込み、カミーユを殺そうとまでする。
     かつて、ララァ・スンと遅すぎそして不幸な邂逅をしたアムロにしても、それによって自分を愛してくれていたララァを失ったクワトロにしても、このカミーユとフォウの出会いが、不幸な形で終焉を迎えるであろうことは、容易に想像できたのである。
     クワトロと共に再び基地内に潜入したカミーユは、フォウを餌にしたジャミトフの罠によって捕らえられるも、もはやマシンとして動くフォウの結果的な助けにより窮地を脱する。しかし、フォウは先にあったときのような反応もなく、ただ黙々とサイコガンダムへ搭乗していく。
     雪のキリマンジャロを舞台に、サイコガンダムとZガンダムの戦闘は、熾烈を極める。しかし、カミーユはどうしてもフォウを殺すことができずにいた。
     そのとき、宇宙へ脱出するべくジャミトフを乗せたシャトルが発射され、その爆炎にサイコガンダムとZガンダムはのまれる。しかし、爆炎にのまれたときにコンソールで頭を強打したおかげか、フォウの意識は正常な状態に戻るのだった。その目の前にはZガンダムがあった。カミーユが乗ることをすぐに察知した彼女は、彼の無事を確かめ安堵する。
     しかしそれもつかの間、動けぬカミーユを討たんとしてバイアランを駆る宿敵ジェリドが襲いかかった。それを反射的にかばうフォウ。頭部を直撃したジェリドのビームサーベルによってフォウは瀕死の重傷を負う。ホンコン以来の自分を取り戻したフォウは、カミーユの腕に抱かれながら安らかに死んでいった。
     『Zガンダム』に多数登場する悲劇の女性キャラの中でも一、ニを争う人気を誇るだけあり、彼女の登場した話は非常に内容が濃く、全52話の中でもベストエピソードとしてファンの心に刻まれている。
    【第2次】第5話「裏切りの荒野」に味方NPCとして登場するもさらわれてしまう。その後第10話「マリオネット・フォウ」に敵として登場。マップ開始数ターン後に「あたまがいたい…」などと言うが、その後でないと説得は成功しないので注意。というわけで説得で味方になるが、第13話「シロッコの影」クリア後に離脱してしまう。その後は第21話「時間よ 止まれ」でチョイ役として出てくるのみ。
    【第2次G】『第2次』と同様、DC軍から抜け出してカミーユらに保護されるが、DC軍の罠に引っ掛かり、再び捕らえられてしまう。その後、強化手術を受けてシナリオ「マリオネット・フォウ」でサイコガンダムに乗って登場する。そこで、頭痛イベントが起きた後にカミーユで説得すれば仲間になる。仲間にいる場合、シナリオ「シロッコの影」で敵全滅直後に再びジェリドが出てきて、打ち上げ直前のラーカイラムに襲い掛かってくるイベントが発生し、ジェリドを阻止すべくフォウが出撃する。そして、ジェリドはフォウに任せてラーカイラムは打ち上げられる。そのため、彼女が再びパーティに戻るのは数シナリオ後である。(これを見る限り、無事にジェリドを倒せたようである。)能力はまあまあだが、乗せるユニットが少ないので使うかどうかはプレイヤーの好みである。
     ・・・と、これまではシナリオ「謀略の町」で2ターン以内にミチルを倒している場合の話。倒していない場合はカミーユとフォウとの出会いがないので、「マリオネット・フォウ」で説得することができない。だが、ミチルを仲間にしてもすぐ2軍行きになるので、ミチルを倒してカテジナを敵に回し、フォウを仲間にするという話が多い(が、どうせ使わないから説得できても倒してしまうという話も)。
    【第3次】ヘンケンの部隊に配属され、一方でシナリオ「シーサイドパニック」でロンド=ベルのサポートもしていたが、途中でDC軍にさらわれる。その後、洗脳され、サイコガンダムに乗ってロンド=ベルの前に立ちふさがる。しかし、シナリオ「恐怖! 機動ビグザム」では無条件に、シナリオ「ラビアンローズ(バスクがいる方)」(ここでは、サイコガンダムMk−TTに搭乗)では一定の条件を満たしていれば、カミーユで説得でき、仲間になる。パイロットとしては非常に優秀であるが、どのユニットに乗せるかで悩むようである。
     尚、フォウを仲間にしているのであれば、シナリオ「ラストバトル」でカミーユがシロッコを倒した場合に起こるカミーユの精神崩壊を防ぐことができる。でも、何故彼女がいるだけで防ぐことができるのだろうか?
    【EX】リューネの章のシナリオ「ヴォルクルスの影」でいけにえにされそうなところを救われたという設定で参戦する。そのときの乗機がなぜかザクV改。リューネの章にはアムロ、カミーユ、プル、プルツーその他MS乗りがかなり多いため、気をつけないと強力なMSをほかのパイロットに取られがちなので彼女を育てようと思う場合は注意。
    【第4次(S)】シナリオ「キリマンジャロの嵐」にサイコガンダム(MA)で初登場、続いてシナリオ「ダカールの日」にMSで登場。前者で説得しておけば後者で説得して仲間にすることができる。なお、彼女を仲間にするかしないかで次の進展が多少変わる。仲間にするとリムルが仲間になるチャンスがある。彼女を斬ることを選ぶとEx―Sガンダム(リアル系のみ)およびハイパーライネックが得られ、ロザミアが仲間になる可能性が出てくる。彼女自身はエース級にはかなわないものの強化人間であるためファンネルも使いこなせるなど強力なキャラであることは間違いない。
    【F完結編】彼女を戦闘に参加させるのは非常にまずいと判断したため、一人でひっそりと暮らしている。それゆえ、『F』ではほとんど出てこない。その後、登場するのが『F完結編』のシナリオ「トレーズの救出」で、8ターン目の敵フェイズにバスクが残っている場合、フォウはバスクにさらわれてしまう。その場合、シナリオ「野望の果てに」でサイコガンダムに乗って敵として出現し、倒すと死亡してしまう。「トレーズの救出」で8ターン目の敵フェイズ前にバスクを倒せた場合、仲間になる(但し、まだパイロットとして仲間になっていない)。彼女をパイロットとして仲間にしたい場合は、途中の分岐で宇宙編を選ぶこと。そうすれば、シナリオ「無限力イデ伝説」でティターンズが増援として出て来た時に、カミーユを守るべくガブスレイで出撃する。だが、そのシナリオで彼女がやられると死亡してしまうので注意。シナリオクリア後に残っていればパイロットとして仲間になる。強化人間の特殊能力によるボーナスのおかげで前線に出しても十分活躍ができる。が、何よりも特筆すべき点はガンダム系パイロットの中で唯一「奇跡」を覚えるキャラだ、ということである。ただし、覚えるのがLv.71という到達困難なレベルである。果たして、「奇跡」を覚えさせた人は何人いるのだろうか。
     今回は『第3次』と違って、シナリオ「塗り替えられた地図(1)」でカミーユでシロッコを倒したことにより発生するカミーユの精神崩壊は、敵として登場したシナリオ「野望の果てに」でカミーユでフォウを倒した場合、又はシナリオ「無限力イデ伝説」でフォウが死亡した場合に限って防ぐことができる。それにしても、何故フォウが死亡していることで防げるのだろうか? そもそも、原作ではシロッコを倒す際に力を貸したのは事実だが、残念ながら精神崩壊を防ぐまでには至っていない。さらに、『第3次』とイベント発生条件が違うのは問題である。その辺りは迷宮入りする謎の一つになるであろう。だが、ジ・Oの経験値&資金がもったいないという口実でカミーユでシロッコのとどめをささないのが一般的であるようだ。
     ちなみに、なぜティターンズ製のガブスレイで出撃するのかは不明。一体、どこから持ってきたのだろうか。『EX』ではマシュマー専用のザクIII改で出てきたが、はてさて、次回はどんなユニットで驚かせてくれるのだろうか(笑)。
    (Written by 狼牙神&nn76015& )(02.1.2)

  • フォルモッサ=シェリル 伝説巨神イデオン
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神 新 F F完結編

    性別:女
    所属:ソロシップ
    年齢:18歳
    出身:地球
    種族:地球人
    CV:井上 瑤
    【原作】ソロ星第一次移民団の一人であり、言語学を専攻する才女。男尊女卑や階級からの差別やセクハラを嫌い、男に対しても毅然とした態度をとることから、当初はカーシャと並んでかわいげがないとベス達に言われていた。また、自分とは対照的であるカララに対しても、バッフ・クラン人であるという敵愾心以外に、女性としてのそれもあったように見える(第10話での平手打ちの応酬や第15話での経緯などを見ると、自分が女性として、また個人として持っていない部分で勝てないといったコンプレックスが感じられる様に思える)。
     父が同じ言語学の博士であったこともあってか、探究心は旺盛で、ソロ星の調査によって発掘されたイデオンと、ソロシップより発見された第六文明人の古代文字の調査を行っていた。だが、結果として「イデオン」「イデ」という言葉のみを解読できただけにとどまった。
     その後、カララ・アジバ等から聞かされた、バッフ・クランにおけるイデについての様々な事柄や、月にある大型コンピューター「グロリア」を使用してデータを解析して得られた情報から、イデが無限力として実在することを突き止め、それをコントロールするには、赤ん坊のもつ純粋な防衛本能が必要であることまではわかった。しかし、イデの無限力をコントロールするすべはついにわからなかった。
     その間、妹のリン、恋人(というよりは傷をなめあう同士?)となったギジェを次々と失った彼女は、半狂乱状態になる。そしてその行動も、パイパー・ルウを介してイデをコントロールしようとする(科学的にではなくルウに語りかけるだけというもの)など、それまでの理知的な彼女の行動とは思えぬ常軌を逸したものとなっていった。そして、ドバの作戦により彗星の直撃をうけつつあるソロシップの上甲板にルウを連れ出した彼女は、まるで神への供物のごとくルウを頭上に掲げ、なぜこの純粋な無垢な心を助けようとしないのかイデに問い掛ける。だが、彗星を粉砕したイデオンガン&ソードの後塵によって、彼女は虚空へ吹き飛ばされ、その問いに対する答えの聞けぬまま絶命する。だが、死した後、彼女を迎えに来たギジェによって魂を救われたことにより、彼女は救済されるのだった。
     シェリルは、視聴者から嫌悪されるように作られたキャラクターであるといって過言ではないだろう(カララとの対比を含めて)。そのためか、彼女の言動や態度は、『ガンダム』から引き続いて見たファンにとってあまりに生々しく、それ故に見るのをやめたという人も少なくない。これはなにもシェリルに限らず、『イデオン』に登場するキャラクターのほとんどにいえる。確かに、『ガンダム』以上に自己主張(というか手前勝手)とアクの強いキャラクター達は、キャラクターデザインの湖川氏のリアルな画によって、確かに妙なリアリズムを感じさせ、またその突き放すような、あるいはどう聞いても楽天的でないセリフの応酬、過酷な状況などなど、こちら側が見ていられなくなる(というか見たくなくなる)ほど凄惨で密度の濃いドラマを作り出した。これにイデというキーワードがからんできて、さらに難解な物語として認識されることになる。しかし、それらすべては『ガンダム』ひいてはロボット物の延長上にあり、富野監督の、よりリアルで実写的作劇を目指す道程に存在したといえよう(そういった意味では、『イデオン』は確かに「ポストガンダム」ではあった)。
     その作中においてシェリルが持たされた役回りとは、語弊があるかもしれないが「道化」といえるものかもしれない。イデに惹かれそれを知ろうと足掻くうちに、大事なものを次々と失い、最後は狂気の行動を取って死んでいった姿は、イデにとりつかれ、悲劇へと向かったキャラクターとして認知されている(ちょうどこの男性バージョンがギジェといえる)。
     ただ、物語の唯一の救いであるメシア誕生のシーンでは、どこか素直で背伸びをしない女性の姿を感じさせる。ここでは、彼女もまた、『イデオン』という物語を体現する非常に厚みのあるキャラクターであり、そしてカーシャ、カララと同じくこの物語におけるヒロインの一人だったことを再認識させてくれる。
     また、シェリルには「男の側から見た嫌な女」といったものを感じずにはいられない。ただ、それが生理的あるいは感情的な嫌悪ではなく、自分に誇りを持つがゆえ、どうしても男からは敬遠されるといった感じに仕上がっている点も興味深い。それゆえ、不安と悲しみからギジェに抱きついてしまう彼女のもろさ(第38話)と、彼が死んで後の狂気がより浮き彫りになっていたのかもしれない。

    「私はフォルモッサシェリル。きさまではありません」

    【F完結編】原作の様にやはりソロシップ内では文句の多い女性といった扱い。とはいえ、リン、ギジェが死んで狂気の行動に出ることはないので、どちらかといえばクールな感じであり、原作を知っている方にはちょっと拍子抜けさせられるのでは(もうちょっとヒステリックな面や強がっている部分が出ているとらしいといえるのだが)? DVEもあるのでゲーム内では印象は強い方。

    (Written by 狼牙神)(02.1.2)

  • フォンセ=カガチ 機動戦士Vガンダム
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神  F F完結編

    性別:男
    所属:ザンスカール帝国
    階級:宰相(ガチ党党首)
    年齢:65歳
    出身:地球圏
    種族:地球人
    CV:大矢 兼臣
    【原作】ザンスカール帝国の宰相にして実質的指導者。そして政治的武闘集団ガチ党の党首でもある。その前身は、幾度となく木星航路の航行を繰り返したヘリウム船団のベテラン職員であり、人生の大半を木星船団の内部で過ごした。
     宇宙世紀0145年。木星帰りだった彼は、まず第一歩として、特殊な能力によって民衆の支持を集めていたマリア・ピァ・アーモニアと接触。その後、サイド2コロニーのアメリアで起こっていたスペースノイドの自治獲得運動に呼応してガチ党を結党し、「マリア主義」への支援を始める。それによって、自分達が守るべきものはマリアと彼女の主張する「母なる存在」であるという事をアピールしたガチ党もまた、大衆の支持を得る事に成功。アメリア政庁の第三勢力となる。
     そして、後のアメリア政庁を中心とした贈収賄事件をきっかけに、その首班グループに対しギロチンという大それた処刑を執行。更に、それを公開する事によって反抗勢力を抑制した。また、ギロチンの絶大な威力は一般民衆にも恐怖を植えつける事となり、結果として人々の結束は急激に固まっていく。こうしてアメリアの政権与党にまで上り詰めたガチ党は、ギロチンの力とマリア主義を利用して世論の支持を急速に獲得。そして宇宙世紀0149年、マリアを説得して半ば強引に女王という立場に据えたカガチは、遂にザンスカール帝国の建国を成し遂げたのである。
     カガチにとって、マリアという存在は少なからずカリスマ性を求めるための手段に他ならなかったわけで、彼女には実質何の権限も与えられていない。しかしその一方、人類の行く末を案じ、真意からマリアを必要としていたのもまた事実であった。木星航行によって地球とそれに関わる存在を客観的に見たカガチは、その存在の矛盾と罪とを痛感した。このままでは地球の死滅の前に人類は滅びを迎えてしまう。そんな思いが、彼にザンスカールの建国と強制的な人類の改革を決意させたのである。だが無論マリアとて、自分が支持を得るための手段に過ぎないのだという事はわかっていたはずだが、それでもカガチの説得に応じたのは、そんな彼の人類に対する危機感だけは本物であると悟り、それに賭けてみようと思えたからなのだろう。あれだけの洞察力を備えたマリアを信じさせたその意志からも、少なくとも彼が真の意味で悪人ではないという事は察せられるのではないだろうか。もっとも、反対するマリアの意志に反してギロチンを使い続けている事や、残酷とも言える地球クリーン作戦の遂行などから考えても、決して善人とは言い難い面は多分にあるのだが。
     そんなカガチにとっての最大の切り札とも言える存在が、巨大サイコミュ要塞「エンジェル・ハイロゥ」である。地球クリーン作戦や、カイラスギリーのビッグキャノンによる地球狙撃作戦など様々な作戦が尽く失敗に終わってきたザンスカールだが、全てはこのエンジェル・ハイロゥによる計画を遂行するための目くらましであったとも言える。事実、カイラスギリーによる地球狙撃作戦は、勿論成功すればそれで良しであったわけだが、カガチ達上層部にとっては、失敗に終わればそれを理由に反主流派であるタシロを更迭すれば良い、そんな程度の存在であったようだ。
     エンジェル・ハイロゥは、マリアを中心としたサイキッカーらによってその威力を発揮するものであり、その目的は「人間の闘争心をなくす」事である。事実、照射された思念波を浴びた人間は、退行現象を起こし、まるで幼児のように何もする事ができなくなってしまうという。そしてこれこそが、カガチの掲げる「争いのない人類の創出」の正体に他ならない。兵器というよりはむしろ巨大な洗脳装置といった方が正しいのだが、しかし実際のところ、その退行現象の行き着く先は結局「死」である。それ故、人類のみに向けられた大量殺戮装置とも言い換える事はできようが、カガチにしてみれば、これは「保護者がいない限り生存できない人類の、生物としての弱さを突きつける」という事であるらしい。そういう意味では、紛れもなく「争いのない人類の創出」という彼の目的を達成するものであると言える。
     また、エンジェル・ハイロゥ内のサイキッカー達は、収容されている無数のチューブによって仮死状態で保たれ、必要に応じて遺伝子を選択し、採取される。これもまた、カガチ本人の「今のままの人類では地球圏を維持できない」という判断の元に作られたシステムであるようだ。この事もふまえると、その手段はさておき、カガチの個人的な野心による建造物でない事だけは確かであろう。無論、今を生きている人間達にとっては余計なお世話以外の何物でもないのだが。
     しかし後に、タシロの反乱によってマリアを奪われたカガチは、その代わりとしてマリアの娘であるシャクティ・カリンを迎え入れる。「皆の闘う意志をなくさせる」という聞こえのいい部分だけをシャクティに信じさせ、カガチは彼女をエンジェル・ハイロゥのキールームへと促すのだった。そしてシャクティの祈りは、カガチの思惑通り、シャクティの意図した戦場ではなく地球へと思念波を放つ事となる。その光景を眺めつつカガチは呟く。
    「私は穏やかな人類を地球に再生したいのだ。しかし、戦争しか知らぬ連中は殺し合って、全て消滅すればいい…」
     これこそが彼の真意であろうか。そのエンジェルハイロゥにシャクティ救出の為潜入したウッソと鉢合わせたカガチは、こんな会話を交わした。
    「生き物は親を超えるものであり、親は子を産んで死んでいくものだ、それが真理というものだ」
    と告げるウッソに対し
    「真理を越えた人類は死んでいけばよいのだ」
    と返す。カガチのその言葉こそは、過ぎ去った歴史の中で奢り高ぶるが故に自らを滅ぼしていった覇王が口にしたものではなかったか。ウッソに押さえつけられたままカガチが言葉を継ぐ。
    「うぬぼれるな、そのうぬぼれこそが人類に間違いを起させたのだぞ」
    と。しかし、一旦ウッソに助け出されたシャクティが再び自らの意思でキールームへと立った後は、逆にカガチの意図に反し、彼すらも知り得なかったエンジェル・ハイロゥの機能、温かな波動<ウォームバイブレーション>の照射を始め、それに伴ってエンジェル・ハイロゥ本体も分解し始めた。人類の未来を憂い戦いを止めんとするが故にカガチが講じた冷酷とも取れる手段は皮肉にもそのキーワードとなっていたマリアが未来を託した子供達−−−ウッソやシャクティ達の手によって潰え、同時に永きにわたったカガチの望みもここで終末を迎えた。
     ジャンヌ・ダルクの突撃を受けたダルマシアンから辛くも脱出したカガチは、爆風に流される脱出ポッドの中でマリアの名を呼ぶ。そして、導かれるようにエンジェル・ハイロゥ内のマリアの玉座の前に辿り着くと、そこにいるはずのないマリアに対し、この作戦は敗れるものだったのかと必死に呼びかけるのだった。うっすらと映るマリアの幻影にも笑われ、彼は何を思ったかそのマリアに向け銃を乱射する。誰もいないはずの部屋で独り無様に取り乱すその姿には、かつてザンスカール帝国の影の支配者として君臨した威厳など微塵も残っていなかった。直後、エンジェル・ハイロゥ分解の影響で、ザンスカール帝国創始者フォンセ・カガチは、部屋もろとも爆風の中へと消え去っていった。
    【新】ザンスカール宰相の威厳はどこへやら。情けない老人といった感じであまり表舞台には出てこない。バルマー帝国により幽閉されるなど、ほとんどザコキャラ的な扱いである。
    (Written by ながえ&BOXER-D)(02.1.2)

  • 副長 トップをねらえ!
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神 新 F F完結編

    性別:男
    所属:地球帝国宇宙軍トップ部隊
    階級:副長
    出身:地球(日本?)
    種族:地球人(日本人?)
    主な搭乗機:ヱクセリヲン、エルトリウム
    CV:西村 知道
    【原作】ヱクセリヲン(後にヱルトリウム)において、タシロ提督をサポートする役割を担っていた副長。メガネ・細面と理知的なイメージがあるが、堅物というほどではない。また、常に冷静沈着で、冷たい決断のできる人物でもある。激情型で時に熱くなってしまうことのあるタシロ提督を諌める役割を担っていたことだろう。そのタシロ提督からの信頼は厚く、「あ・うん」の呼吸で通じている部分があり、まさに理想的な補佐役であるといえる。
     初登場は、第3話の冒頭ヱクセリヲンのワープシーン。ヱクセリヲンが完成するまでは姿を見せなかったが、他にも数人いる(と思われる)同クラスの人材に比べても頼りにされている様子から考えて、かなり以前からタシロ提督のアシスタント的な立場にあったことが推察される(事実、タシロ提督が作戦中に意見を求めたのは彼一人である)。また、カンペキな理系人間で、どんな事も科学的に解釈するため、タシロ提督には「君の銀河には数字の星が流れている」とまで言われていた。
     後日談『トップをねらえ! ネクストジェネレーション』においては、コンピュータ上に全人格を移植していた。どういった経緯でそうなったのかは不明だが、タシロ提督が冷凍睡眠から目覚める度にそのサポートにあたっていたようだ。この「コンピューターに全人格を移植する」というエピソードは、SFの世界ではかなり古くからあるアイデアであるが、国内のSFアニメに限定すれば記憶、人格のみならず、全遺伝情報まで移植した『新造人間キャシャーン』や、人格を移植した設置型コンピューターが参謀格になるというより直接的な『鋼鉄ジーグ』のマシンファザーが知られる。彼に関しては、マシンファザーに近いといえるだろう。
     姓名が設定されていないにも関わらずここまでキャラクターが立っているのは、西村知道氏の演技力によるところが大きい。次第に評価が高まっていったのか、第6話においてはかなり出番が増えており、CDドラマでもタシロ提督と絶妙の掛け合いをしているのが印象的である。ちなみに、そのモデルとなったのは、個性派俳優として名高い佐藤慶氏である。

    「天が我らを見放しただけでしょう…」

    【F完結編】ヱクセリヲンでの戦闘において、いくつかメッセージが用意されている。インターミッションではタシロ提督に合いの手を入れる程度だが、印象的なのは初登場時。名前を聞かれた際、タシロ提督が「副長は副長だよ」と苦しい言い逃れをしているのだ。まるでボスのような扱いである(笑)。

    (Written by BOXER-D)(02.1.2)

  • フジヤマ=ミドリ 大空魔竜ガイキング
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神  F F完結編

    性別:女
    所属:大空魔竜隊
    階級:不明(通信担当)
    年齢:17歳
    出身:ピジョン星
    種族:ピジョン星人
    CV:小山 茉美(原作)、冬馬 由美(新)
    【原作】大空魔竜隊に乗り込む“7人の超能力者”の紅一点。大文字博士の養女で、大空魔竜では主に通信を担当するが、MINI−X1号を操縦して偵察に出ることもあり、パイロットとしても十分な能力を備える(しかも隠れて乗り込んでいたサンシローをアクロバット飛行で参らせたりする)。しかし彼女を語る上で、もっとも重要な点は「ガイキング発進アナウンス」であろう。当時、すでに少なからぬ数のロボットアニメが存在し、そして今現在もそうであるように、その発進シーンは見せ場の一つであった。兜甲児の「マジンゴー」に代表されるように、主役ロボット発進に際しては、主人公の「かけ声」と共に主役ロボットが姿を現すと言うのは、今となってはロボットアニメのセオリーの一つである。しかし、本作に置いては、その主役ロボット発進の際の「かけ声」は、ヒロインである彼女の「発進アナウンス」なのである(後に、物足りないと言うことで神谷氏により「ガイキング合体完了!」の台詞が追加されたが、当初はガイキングの出撃に際してはサンシローの台詞は「シューターゴー」だけであった)。女性の声による発進アナウンスと共に出撃するガイキングは、他のロボットとは一風変わった雰囲気を演出していた。つまり、ガイキングが大空魔竜のシステムの一部であると云う点の強調である。これは、主役ロボの出撃が主人公の意志だけで決まるのではなく、あくまでも大空魔竜と云うシステムの中で決定されると云うイメージを想起させるのに非常に効果的であった。こうした、主人公以外のオペレーター役のキャラクターによって、主役ロボの発進が行われるパターンは、非常に稀であるが、類似の例としては『トライダーG7』『エヴァンゲリオン』などがある。
     ミドリは本編当時より10年前、大文字博士が家の前に記憶を失って捨てられていたのを拾い、“フジヤマミドリ”と名付けて、養女として育てていたのであるが、超能力を持っていたため大空魔竜隊の一員として大空魔竜に乗り込むこととなる。超能力チームと謳いながらサンシロー以外、ほとんどそれらしい描写のない大空魔竜の他のメンバーに比べ、唯一テレパシー能力を持つことが描かれているが、それは本人の意思によって随意に発動する類の物では無く、遠い宇宙からのテレパシーを受信するのみであった。自分が宇宙からの呼び声に感応することから、過去の記憶を持たないミドリは、自分が宇宙人…それもゼーラ星人ではなかいと不安を募らせるが、実はその正体は異星人は異星人でも、ゼーラ星人ではなく、ピジョン星人であった。ピジョン星人である彼女の本当の名前は“グリーン”(しかし、いくら何でも取って付けた様な名前…と言う印象は拭えない)。さそり座に母星を持っていたピジョン星人は、ゼーラ星同様ブラックホールによって母星を失い、新たなる故郷を求めて宇宙を漂流することとなった。ゼーラ星人と異なり、侵略意図のないピジョン星人は、ピジョン星と環境が似ているだけでなく、先住知性体のいない星を探し続けていたわけだが、ピジョン星人を全滅させないために、先住知性体の居る星でも、居住可能な惑星を発見した場合は、それぞれの星にピジョン星人を残して行っていた。その一人がミドリであったわけである。ミドリが記憶を失っていたのは、実は地球に一人置き去りにされショックからであった。長い放浪の果てに、ようやく銀河系の外、地球から20万光年先に安住の星発見したピジョン星人は(ピジョン星人の科学では、この星まで10年)、各星に遺してきたピジョン星人を回収する過程でミドリを訪れたのである(もっとも、迎えに来たポールは顔の色がピンク色で、とてもミドリと同じ星の人間とは思えない)。
     しかしピジョン星人の円盤には、この時丁度暗黒ホラー軍団が対大空魔竜用に繰り出した暗黒怪獣アイスキラーの原子瞬間冷凍砲に対抗しうる「冷却防止熱線」が装備されていた。未練を断ち切って同族の元へ向かおうとしていたミドリであったが、暗黒怪獣アイスキラーに苦戦する大空魔竜を見かねて、冷凍防止熱線を搭載した小型艇で大空魔竜の援護へと戻ってしまった。軌道の関係で、そこで大空魔竜を救いに戻れば二度とピジョン星人と合流する機会はなくなり、母親とも会えなくなると知りながら…(第16話)。
     しかし、彼女はその後、もう一度ピジョン星人と再会することとなる。ピジョン星人は暗黒ホラー軍団のように好戦的な種族ではないが、逆に暗黒ホラー軍団がどのような無法をしようとも特に意識することはない種族である。ミドリを迎えに来た時も、ポールは暗黒ホラー軍団とは相互に干渉しないと言う約束を取り付けており、暗黒ホラー軍団の大空魔竜攻撃を見て見ぬ振りをしていた。しかし、皮肉にもその科学力故に新天地を目指すピジョン星人は、脅威として暗黒ホラー軍団の追撃を受けていたのである。そんなピジョン星人の中にあって科学者のダナオンは、暗黒ホラー軍団に立ち向かえる戦闘兵器を開発し、同じピジョン星人のミドリの所属する大空魔竜に与えようとした。それが戦闘アンドロイドのペーラと、そのサポートを務めるロボット・ペガサスであった。だが、大空魔竜に向かう途中で暗黒ホラー軍団の襲撃を受けたダナオンは命を落とし、ペーラのみが大空魔竜に辿り着いた。この時、ミドリはダナオンが近づくのをテレパシーによって感知しており、このことから、ミドリのテレパシーは同じピジョン星人との交信にのみ使用可能のようである。ところでこの戦闘アンドロイド・ペーラは、少年の外見を持ち、非常に素直で穏やかな性格であったので、ミドリはそんなペーラを大文字博士らが兵器扱いすることを激しく拒否する。実はこれがペーラの欠陥であり、豊かな感情回路を持つが故に、ペーラは戦闘そのものを恐れているのである。ペーラがその大空魔竜にも匹敵する戦闘能力を発揮するためには、自らの感情回路〜ハートサーキットを停止させなくてはならない(それは、一つ間違えばペーラ自身が感情のない戦闘マシーンになってしまうと言うことである)。ミドリはピジョン星生まれのペーラを弟のようにかわいがるが、暗黒鳥人の襲撃からミドリを護るためにハートサーキットを止めて、ペーラが兵器としての本性を表すと、掌を返したようにペーラを拒絶する。心を許したミドリに戦闘兵器としての自分を拒絶されたペーラは、ハートサーキットを止めることなく、自ら勇気を振り絞って超重密度金属を操る暗黒怪獣ゴルゴーンと戦い果てるのであった。(第26話)
     さて、ファンの間ではミドリには“男を手玉に取る魔性の女”と言う評判がある。これは、元はと言えば当時としては(今で言う『ガンダムW』のように…今のファンには想像できないかもしれませんが…)女性ファンの多かった『ガイキング』と言うロボットアニメにおいて、唯一の女性レギュラーである彼女に対して(これも今ではあまり考えられませんが、当時は男の子向けアニメでは、女性レギュラーは一人と言うのが一般的であった…『ガイキング』のような大所帯アニメならば、昨今ならば3人くらいはレギュラーの女性キャラがいるものであるが)、少々風当たりが強かったと云うことに端を発するのであるが、実際に本編を見るとなるほどそうと頷ける描写は確かに多い。何しろ大空魔竜にはサンシロー、ヤマガタケとやたらにわがままで、それでいて女性とおだてに弱い人物が二人もいる(しかも、二人ともやたらと目立つ)。作戦中でもすぐへそを曲げて命令を聞かないこの二人をなだめすかして言うことを聞かせるのがもっぱらミドリの役割なのだが、こう云うときのおだてその気にさせるミドリの言い回しが、いかにも口先だけの言葉で、実に“男あしらいに長けた”と言うイメージが強いのである。ふてくされるヤマガタケをおだてて其の気にさせたり(第5話)、ヤマガタケがゼーラ星人・プロメスから譲り受けた、重力コントローラーを暗黒怪獣を倒すために使わせたり(第20話)、またサンシローに対してもふてくされれているところをおだててその気にさせたり(第15話)と、大文字博士やピートがお手上げの状態でも、彼女にかかればこの二人もすぐに思いのままである。さらに、サンシローら男性メンバーに対する彼女の接し方であるが、サンシローとバイクの二人乗り(第11話)で出かけたかと思えば、調査に出かけるピートに甘えた声で付いていったり(第24・37話)、そのくせサンシローがエメルダと逢い引きしていることを知っても特に気にした風はなかったりと(第40話)、大空魔竜隊の男性ほぼ全員が、多かれ少なかれミドリに気があるのに対し、ミドリの方は特に意中の男性もおらず、それでいて誘ったり誘われたりはすると云うスタンスであるため、こういった姿勢も“魔性の女”…の評判に結びついている(このように、特にサンシローが意中の相手でもないのにおだてたりして戦わせる〜と云うところが、例えば弓さやかが甲児にハッパをかけたりするのとは大きく違ったイメージとなっているようでもある)。ただ、名前を呼ぶときの微妙なイントネーションの違いから、ファンの間では本命はピートと云う説が有力である。
     当時の男の子向けアニメにおいては、彼女に限ったことではないが、彼女には“紅一点である”と言う以外、これと言って個性はない。女性的なイメージの最大公約数的なキャラクターで、作品における女性的な役割を一手に担う…と言うタイプのキャラクターの一人である。こう云った位置付けのキャラクターは他の作品にも居たのであるが、大所帯アニメである『ガイキング』においては、相手をする男性キャラの人数が多かったため、結果として非常にしたたかな女性…と言うイメージがまとわりついてしまったようである(しかし、逆にこれが彼女の個性と云えば個性である)。特筆する程のことでもないが、ゴキブリは苦手で、名前を聞いただけでもぞっとする(第25話)。
     ところで、男の子向け戦闘アニメにおけるヒロインと言えば、“敵に捕まって人質になる”と云う役所がよく云われるが、実際に敵に捕まって人質になると云う点においては、なかなか彼女ほど頻繁に捕まったキャラクターもいないであろう。暗黒ホラー軍団にさらわれて洗脳を受け暗黒怪獣のパイロットとしてガイキングと戦い(第12話)、暗黒鳥人に捕まり、助けようとしたサンシローとピートが危機に陥り(第24話)、魔神ヒミラーを操る邪馬台国系ゼーラ星人にさらわれ、女王・卑弥呼の後継者(本作では卑弥呼は、ゼーラ星からの征服者だったのだ)と祭り上げられ、ヒミラーマシンのエネルギー源として利用される(第33話)と、全44話にしては実によく捕まっている。
     余談ではあるが、『大空魔竜ガイキング』と云う作品は、中谷国夫氏(エム・ケイの代表:金子満氏が『ガイキング』でのみ使用したPN)による持ち込み企画である。その際に絵がないと持って行きずらいと言うことで、当時マッドハウスの杉野昭夫氏にキャラクターの絵を、小林檀氏にメカの絵を頼んでいたと云う経緯が在る(だから、『ガイキング』の原作者には以上の3名が連記されているのである)。しかし、実際の制作に当たっては杉野氏は他の仕事(『元祖天才バカボン』)と重なっていたため参加出来ず、本編のキャラクターは白土武氏によって設定されている。杉野氏の『ガイキング』本編への参加は、OP&EDと11話、18話の作画のみであり、このため『ガイキング』のキャラクターは杉野氏作画のOP&EDと白土氏作画の本編で、イメージがかなり違うと云うちょっと変わった結果となっている。このように『ガイキング』のキャラクターは企画段階のキャラ原案を杉野氏が、実際のアニメーションキャラクターを白土氏が設定されたのであるが、金子氏のイメージは杉野氏のラインに近かったので、白土氏のキャラクターデザインが出来た後で、杉野氏に改めて修正キャラクター設定をお願いしており、このため『ガイキング』には二種類のキャラクター設定が存在すると云う珍現象が発生している。この時、杉野氏によって描かれたミドリの設定画は、目や口元の表情の付け方やプロポーション、作画上の注意の細かく指定されたかなり力の入った物で、ファンの間では杉野氏が本作に全面的に参加出来なかったことが惜しまれている。

    「ガイキング、パート1、パート2、ゴーッ!」

    【新】原作においては、唯一の女性レギュラーと言うことで注目を集めた物の、他にも多くの女性の登場する本作においてはパイロットでもなく、特にこれと言って特徴もない彼女にはストーリー上、注目するような出番はない(設定上の特徴である“ピジョン星人である”も出ずじまい…最も、本作では剛三兄弟の“ボアザン星人とのハーフ”すら出ていないのであるから、出ないのも当然と言える)。唯一の見せ場は原作同様、ガイキング発進デモでのアナウンスであるが、声が小山嬢ではなく冬馬嬢の代役なので、原作を知る者はショックを受けた…『第4次S』で小山嬢を呼んだ時に録っておけば良かったのに…

    (Written by Mynote)(00.6.23)

  • 藤原 忍(ふじわら しのぶ) 超獣機神ダンクーガ
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神 新 F F完結編

    性別:男
    所属:地球防衛軍環太平洋第12師団第13特別機甲部隊「獣戦機隊」
    年齢:18歳(1967年6月8日生)
    身長:183cm
    体重:68kg
    血液型:A型
    星座:双子座
    学歴:連邦軍士官学校中退
    趣味:ハンググライダー
    特技:戦闘機操縦
    出身:地球(日本)
    種族:地球人(日本人)
    主な搭乗機:イーグルファイター、ダンクーガ
    CV:矢尾 一樹
    【原作】獣戦機隊リーダーにして獣戦機イーグルファイターのパイロット。また、ダンクーガのメインパイロットでもある。
     地球軍オーストラリア宇宙士官学校で訓練生として生活していたが、ムゲ・ゾルバドスの襲来によって士官学校は壊滅・封鎖。彼は校長先生の特命で、日本の獣戦機隊に配属となった。
     アニメ史上、最もアツく増幅された熱血さを持つ主人公。三白眼の目つきの悪さと、声をあてた矢尾氏独特の「若者なのにドスの効いた怒声」もあいまって、まさに熱血最強のアグレッシブさを常に周囲に発散し続ける。また、すぐに「怒」モードが発動してしまう(アルコール並みに沸点が低い)。これは、彼=獣戦機隊のカラー、とも言える。  直情傾向で回路直結型で猪突猛進。初めてイーグルファイターに乗る時も、葉月博士から渡されたマニュアル(もちろん分厚い)をロクに読みもせず、武器を確認しただけで放り捨ててしまった。おかげでアグレッシブ・モードの存在を知らなかったというのだからその馬鹿加減が伺えるというもの。もっとも、本人にいわせれば「乗ってみれば判る、それで判らないようなら飛行機なんか乗らねぇ」ということらしいし、後に獣戦機隊に参加した亮に到っては、マニュアルなど全く見もせずにビッグ・モスで実戦に参加したのだから、要するに獣戦機隊とはそういう奴らの集まりなのであろう。あるいは、単にイゴール長官がそういう奴らのことを好きなのだという見方もある(放映当時は、「葉月博士は獣を超え、人を超える存在を獣戦機隊に求めたが、忍の場合は最初の『獣を超える』に重点を置きすぎ。確かにどんな獣にでも勝てるかもしれないが、アタマは人以下ではないか?」とまでファンに言われていた)。しかし、その猪突猛進型の性格に隠れて目立たないが、こと戦闘に関する戦略・戦術眼はかなりのもので、初の実戦において自機のコンピューターによる戦闘フォーメーションがゾルバドス軍に読まれていると見抜くと、即座にコンピューターをカットして対応したり、敵の増援が現れると見れば味方に撤退を指示したりとても初陣とは思えない冷静さとリーダシップを発揮しているし、獣戦機による初出動においても、「北アメリカのゲリラの援護」という命令に対し、前線ではなく敵の本拠にジャミング・システムを利用した奇襲をかけ、北アメリカ大陸に散らばったゾルバドス軍を敵自身に呼び戻させることで(敵部隊が呼び戻されたことを確認すると、無茶な戦いはせずさっさと撤退する引き際も心得ている)、より効果的に目的を達したりと、単なる単細胞バカでは無いところを発揮している。但し、中盤以降になると、亮やアランといったキャラクターとの対比上、彼に「ピエロ役」が振られることが多くなり、少々「バカ」が強調される傾向があったのは残念である。
     上官にも平気で喧嘩を売る問題児だが、一方で後輩の雅人に対しても対等の付き合いをしているところから、とにかく形式上の上下等にはこだわらない様である。その裏表のないサッパリした性格によるものか、暴力事件が多かったにも関わらず人望はあったようで、初陣では彼が戦場に到着した途端に訓練生仲間の志気が上がっている。
     やや自信過剰な性格だが、それを裏付けるかのように操縦テクニックはバツグンで、仕官学校時代から総合成績は「中の上」ながら、操縦技術だけは超1流と評価されており、彼を知る者は誰もがその性格に眉をひそめながらも、その操縦テクニックには感心せざるを得ない。また、脅威的な視力を有しており、飛行中のイーグル練習戦闘機から、地上のラブ・シーンがみわけられる程である。当に、「鷲」の獣性を備えるにふさわしいといえよう。趣味はライブとハンググライダー。軍に入ったのも「空を飛びたかった」かららしい。
     戦いの中、ゾルバドスに占領された西ドイツの町でアネットという女性と知り合い、お互いほのかに心を動かされるのだが(仕官学校に入った理由に「失恋」があるのなら、意外にもそういった経験があったのだろうか?)、忍と出会った彼女は故郷の町を救うため自ら忍に協力しようとして、結局、戦いの中に命を落としてしまうことになるのであった…。
     これ以降、彼はそれまで「気になる存在」でしかなかった沙羅に、(あまり表立って積極的にではないが)アプローチをかけ始める。ちょっと純情で、つっぱねて意地を張る典型的な純情熱血主人公タイプのアプローチ(兜甲児と弓さやかのような)と言えるのではないだろうか。
     主人公で、しかもアクが強いので居るだけで目立ちはするが、実は序盤はそれほど話には絡まない。挙げるとすれば、シャピロにこだわる沙羅をおちょくるか、亮にインネンつけて返り討ちに遭う程度であった。
     物語も中盤近くになると、黒騎士との出会いによって「戦いの意味」というものを考え始める。ただの命令を聞く兵士ではなく、ひとりの意識としての戦士になろうとしていた。このため、「純粋な兵士」を部下に要求するイゴール長官とぶつかることが多くなっていったのだが、イゴール将軍の死後、長官の真意を知った後では特にそれが顕著となり、獣戦機隊のリーダーとして的確な現場の状況判断を行えるようにまでなっていたのだから、えらい成長である(ダンクーガの弱点を発見したり、ムゲへの作戦の発言等)。また、この頃になると誰に何をいわれようと、ひたすら自分のやり方を信じてツッパっていたのが、(主に)アランの言葉には耳を傾けるようになり(情報の重要性を認めたり)、こうした点にも成長の跡が伺える。
     ムゲとの戦いの後については忍に限らず、獣戦機隊の面々全員については各種メディアで様々なエピソードが語られており、一体どれが本当の「その後の獣戦機隊」なのかは、ファンの想像力に委ねられている形となっているが、その中で映像作品となったため最も支持されているのはOVA『GOD BLESS DANCOUGAR』でのエピソードであろう(もっとも、TV版のスタッフが参加しているとはいえ、全く同一スタッフというわけではないので、本作が唯一無二の『ダンクーガ』続編とはいえない)。この中で忍は、獣戦機隊に所属しながら、密かにバンド仲間を集めて地道に活動を続けており、沙羅とはかなりいい仲になっていた。
     OVA「白熱の終章」では、軍を退役後、賭けスピードレースのドライバーでその日暮らしを続けていたところを、何故か忍の居場所を見付けれた沙羅によって呼び戻される。  戦いの間が彼にとっては最もイキイキしている時であると感じれるのは、筆者だけではないはず(バンドもスピードレースも彼の持つアツい何かをぶつけるには小さすぎるのかも…)。OVAにおける彼と沙羅との関係は、相思相愛というより「お互い最も安心して背中が任せる間柄=最も信頼出来る戦友」のようだ。

    「やぁぁって・やるぜっっ!!!!」

    【第4次(S)】獣戦機隊のリーダーとして登場。どうも、最初っから沙羅の事が好きなようである。演習中の部隊めがけて断空砲を誤爆するあたり、非常に彼らしい。精神コマンドは「必中」「加速」(第4次Sでは代わりに「魂」)等、戦闘には無くてはならないモノを持つ重要人物。ただ第4次では、空中の戦闘適応のみAであり、ダンクーガは地上のみAなのでその相性は最悪。全ての数値がB以下になるというくらいであった(これが原因で選択時にはコン・バトラーを選んだ人も多いはず)。
     第4次Sでは調整が行われ、海以外の全ての数値がAになるという快挙。ちなみに「加速」が無くなったのを「忍らしくない!」という意見があるが、彼は「速く飛ぶ事」より「目の前の空中の敵を破壊する事」にのみ熱中していたので「加速」が無くなって「魂」が入ったのはむしろ当然である。獣戦機隊員はみんな「気合」と「熱血」を持つので、彼も当然のように持っている。
    【新】あいかわらず不祥事が絶えない。今回も合流前になにかあったらしい。素早い敵の多い宇宙編に参戦なので、命中の低いダンクーガには彼の持つ「必中」「加速」は非常にありがたい。
     今回は断空光牙剣の追加により、唯一のスーパー系パイロットの顔カットインとして登場した。
     兜甲児の声が葉月博士と同じに聞こえるので、彼にだけは「藤原と呼ぶんじゃねぇ。」と言っていた。
    【F】シャピロが登場したことにより、沙羅を絡めたキャラ立ちがよくなっている。能力的には問題ないレベルだが、序盤のレベルの立ち後れは仕方無い所。ダンクーガ合体ステージがミデア防衛を兼ねているので独り舞台にはならないが、その後のステージで充分レベル上げが可能。今回「必中」がなくなり、「加速」「ひらめき」「挑発」と、結構偏った精神コマンドとなったが、「必中」がなくなったのはある意味彼らしいとも思う。なお、グッドサンダーチーム相手に麻雀をする場面があったが、危うく大物手に振り込むところだった。確かに忍の気性ではギャンブルには向かないだろう。
    【F完結編】完結編になって、唯一彼の攻撃顔のみ変更となった。原因は不明だが、一体何故だろうか? 戦力面では相変わらずの強さを誇り、まずレギュラーは確保されるだろう。なお、シナリオ面ではシャピロ関連のイベントが多い。特にシナリオ「激震の赤い大地」においては、ゼゼーナンとの決着シナリオのはずなのに、唯一強制出撃するなど、完全に主人公を食ってしまっている。ポセイダルルートの場合、最終シナリオ「始まりと終わりが集う場所(後編)」ではシャピロがラスボスとなるため、ここでも自動出撃の上にシャピロとの対決メッセージもある。確かに扱いはかなりいい方だが、いかんせん全体的な流れにおいての物ではないので、どうも漁夫の利といった感じが拭えないのは気のせいだろうか?

    (Written by 藤井 靖一&Mynote)(02.1.2)

  • 冬月コウゾウ 新世紀エヴァンゲリオン
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神 新 F F完結編

    性別 男
    所属 ネルフ
    階級 副司令官
    前歴 大学教授
    専攻 形而上生物学
    生年月日 4月9日
    血液型 AB型
    出身 地球(日本)
    種族 地球人(日本人)
    声優 清川 元夢
    【原作】特務機関ネルフ副指令。同時にゲンドウの理解者・協力者であり、(ゼーレ及びゲンドウの)人類補完計画の真実を知る数少ない人間の一人である。常にゲンドウの傍らにあって補佐(後始末、かもしれない)を行い、ゲンドウ不在の際には彼に代わってネルフの指揮をとっている。本質的には温厚な常識人と思われるが、ネルフ副指令としてはゲンドウとはまた少し違った意味で冷徹な人間として振る舞っており、戦略自衛隊がネルフ本部を占拠すべく侵攻してきた緊急時にも、全く動ずるところなく指揮をとっていた。
     その前身は形而上生物学を専攻とする研究者であり、京都の大学(資料によっては京都大学)で研究を行っていた(どうやら生徒にはなかなかの人気であった様子である)。そこで彼にユニークな観点から優秀な論文を提出したのが碇ユイであり、そして一面識もないにもかかわらず傷害事件を起こして身元引受人として彼を指定したのがゲンドウ(当時は旧姓の六分儀)であった。その後、セカンドインパクト発生後の2002年には愛知県の豊橋市跡でもぐりの医師を開業していたが、請われてゲンドウと共に南極調査隊に参加。そこで見聞きしたものと国連からのセカンドインパクトの原因の発表があまりに食い違っていたため、独自に調査を行い、当時人工進化研究所の所長となっていたゲンドウに対し、その真相とゼーレの存在を明かすと強弁するが、そこでエヴァ零号機(の未完成品)を見せられ、「冬月、俺と一緒に人類の新たな歴史を作らないか」という言葉以降、ゲンドウ、そしてユイの協力者となる。
     さて、私見ではあるが、ここで初対面の際の第一印象は「イヤな男」でしかなかった(後にユイと結婚して子供がいるのまでわざわざ知らせたりして「すげえイヤな男」になったと思われる)ゲンドウに、彼が一転して協力する立場となったのは、第一には学者としての好奇心があったのではないだろうか。彼の専攻である形而上生物学は架空の学問分野であり、作中でもその内容については明言されてはいないが、「形而上」の語から察するに、実存的な存在を対象とする自然科学的な生物学に対し、「生命」というものを抽象的な、根元的な立場から研究する学問ではないかと思われる。そうであるならば、人類をある種根元的な「生命」に変容させようとする人類補完計画、そしてその手段ともなるエヴァンゲリオンの存在は、彼にとって非常に魅力的な研究対象たり得たのではないだろうか。
     そしてもう一つ、ユイの存在があったことも想像に難くない。確かに彼が賛同するのはゼーレではなく、ユイの意図だと彼自身も明確に述べてはいるが、それだけではないとも考えられる。彼がユイに向けていた感情は、単なる好意以上のものであった(赤ん坊のシンジをあやすユイの胸元に視線が行き、シンジがそれに手を伸ばす様に目をそらす非常にさりげないシーンからもそれは察せられる)のであり、そのユイも深く関わる計画であったからこそ、彼はここまで深く人類補完計画と関わることとなったのではないだろうか。ユイがエヴァの中に消えてからはなおさらである(さらに下衆の勘ぐりをさせてもらえば、彼がゲンドウに従っていたのも、自分の想い人を我が者ものした男に、深層心理下で頭があがらなかったのではないかということも想像できる)。そして何より、ついに発動した人類補完計画のクライマックスで、彼の前に現れた「愛しい人」の姿はユイであった。「碇、お前もユイ君に会えたのか…?」という言葉と共に、LCLと化して消えたことが、彼のユイへの思いを如実に表していると言えよう。
     『新世紀エヴァンゲリオン』という作品の中では、レギュラーとはいえ脇役の部類に入るキャラクターではあったが、そのゲンドウやユイ(そしてシンジ)に対する複雑な思いに注目してみると非常に味わい深いキャラクターであり、清川元夢氏の名演技もあって、作品世界をより奥深く感じさせるのに非常に大きく貢献していた。ぜひ彼が主役とも言える第弐拾弐話を観た後で、他のエピソードも見直してみてほしい。

    「彼我兵力差は1対5…分が悪いぞ」

    【F】シナリオ「エヴァンゲリオン始動」から登場し、原作と同じく常にゲンドウのサポートに回る。このゲンドウの側にいるという状況のせいで、最後までジオフロントから外に出る事もできず、ロンド・ベルと会話するという美味しい場面は全てゲンドウに取られ、「いいのか、碇?」とツッコミ役に回る事しかできない。
    【F完結編】影の薄さは相変わらずで、「この(ネルフ)本部も寂しくなった」などとゲンドウに愚痴をこぼす始末。この調子で最後までゲンドウの傍に付き、彼が行なおうとしていた事をサポートしていたようだ。DCルートを通ると、加持がターミナルドグマにやってくる前あたりで「俺はアレの処分をしてこよう」と言うのだが、結局このアレがなんだったのかは最後まで解らなかった。最後はジオフロント爆発の巻き添えを食らって死亡したと思われる。

    (Written by )(02.1.2)

  • ブライト=ノア 機動戦士ガンダム
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神 新 F F完結編

    性別:男
    所属:地球連邦軍(第13独立部隊)【一年戦争時】/エゥーゴ【グリプス戦役時】/地球連邦軍(ロンド・ベル)【シャアの反乱時】
    階級:少尉→中尉【一年戦争時】/大佐【グリプス戦役時】/大佐【シャアの反乱時】
    年齢:19歳【一年戦争時】/27歳【グリプス戦役時】/不明【シャアの反乱時】
    出身:地球圏
    種族:地球人
    主な搭乗機:ホワイトベース【一年戦争時】/アーガマ、ネェル・アーガマ【グリプス戦役時】/ラー・カイラム【シャアの反乱時】
    CV:鈴置 洋孝
    【原作】長きに渡ったアムロとシャアの闘いの代弁者的な役割を与えられているといっても過言ではないキャラクター。また、ファーストガンダムからνガンダムに至るまで、ガンダムタイプMSを要する戦艦の艦長を務め、時代々々のニュータイプ達を見つめ続けてきた人物でもある(こういった役割のキャラクターというと、スターウォーズにおけるC3POやR2D2を思い起こさせる)。
     宇宙世紀0079年当時、連邦軍の士官候補生だった彼は、新造戦艦ホワイトベースに乗り組んでサイド7にやってくる。しかし、シャア麾下のMS部隊の攻撃により上官達が死亡あるいは重傷を負い、士官候補生であった彼が最上位の軍人であったことから、軍在籍わずか半年にして、艦長としての職務を任されることになった。
     宇宙に出たのが初めてな上に、ふってわいた艦長職をなんとかこなそうと、気弱な性分を押し隠しつつ、かなり無理をしながらアムロ達には強く見せようとしていた。そのため、物語当初の彼の指揮ぶりは、かなりヒステリックで神経質な感じであり、他の者には一時疎ましく思われていた時期もある。しかし、責任者としての重圧とあてにならない(というか細かな指示がこない)連邦政府、わがままなパイロットたち等々様々な要因から、彼の心労はピークに達し、遂にもっとも頼りにしていた同期生のリュウ・ホセイが戦死したことをきっかけに、オデッサ作戦直前、病に倒れたこともあった(なお、劇場版においてこのエピソードは削除されている)。しかし、数々の戦闘をくぐり抜けて生き延びてきたことから徐々に実戦慣れしていき、ア・バオア・クー戦の頃には、歴戦の名艦長として立派に大成していた。
     女性に対しては、彼の性分もあって初なところがあり、セイラにたしなめられたり、はっきりしない態度をミライにぼやかれたりしていたが、強引なスレッガーに思いを寄せだしたミライに、彼なりの強気として、自分はいつまでも待っていると、彼女を恋敵に送り出す度量の広さを見せるまでにいたっていた。不幸にもスレッガーが戦死したため、ミライは彼の元に戻ってきたが、もしもスレッガーが生き残っていたらどうなったであろう? きっと、逆シャアでのカムランとの会話はかなり違ったモノになったことだろう(笑)。
     一年戦争終結後、ミライとめでたく結婚、『Zガンダム』の頃には二児をもうける立派な父親となっていたが、連邦軍内では冷遇されており、その功績からすれば艦隊司令を任されてもよいはずなのに、一軍用シャトルの船長という閑職へ廻されている。これは、ニュータイプ部隊を率いていた彼が、なんらかの反連邦的行動をとるのではないかという危惧が、連邦軍上層部にあったためである。彼がアムロなどに比べればましであったのは、まだしも宇宙に出ることを許されていたことだろう(ニュータイプ能力は低いと思われたからだろうか?)。
     しかし、彼は再び動乱の時代へ巻き込まれることとなる。グリーンノア(かつてのサイド7)に停泊していた時、新型ガンダムを調査するため潜入したクワトロ大尉率いるMS部隊とティターンズの戦闘に巻き込まれ、その際、ガンダムmkIIを起動させるカミーユ・ビダンを目撃、奇しくも、現在の自分を作った発端の地で、彼は8年前を想起させるシーンと遭遇する。
     その後、民間人もいるコロニー内で新型MSの開発及びテストを行っていたことに抗議するため、ティターンズ司令官バスク・オム大佐に直訴するが、横暴きわまりない態度を見せられ、さらに彼の部下達に権力を傘に着た暴力を受ける。また、先のガンダムmkII強奪の件で逮捕されていたファ・ユイリィ他の民間人が、不当極まりない逮捕・尋問を受けていることを知り、ティターンズに危険を感じていた彼は連邦軍を離脱、ファらの逃亡を手助けし、シャトルでグリプスを脱出するのだった。逃亡中、謎のMA(メッサーラ)に攻撃を受けるも、駆けつけたカミーユらによって助けられ、無事アーガマに収容される。その後、エウーゴ代表ブレックス准将の要請から、アーガマの艦長に就任するのだった(この際、初めて顔を合わせたクワトロに対し、大佐と声をかけ、彼自身にもニュータイプの要素があることを思わせるシーンがある)。
     ここに至り、ようやくブライトは『Zガンダム』の表舞台に立ったといえ、その指揮ぶりは、一年戦争で自ら苦労して培った故か、8年間艦長職から遠ざかっていたとは思えぬ的確なものであり、実戦経験豊かであることもあいまって、本人は謙遜していたものの、自他共に認める名艦長ぶりであった(アーガマ前艦長であるヘンケンも実戦経験豊かであるのに、ブライトが艦長についてからの方がブリッジの雰囲気がしまって見えるのは、彼自身の実直さからきているのだろうか?)。
     グリプス戦役から第一次ネオジオン抗争までアーガマの艦長を勤め上げたが、ネェルアーガマの艦長に就任した際、なかなか重い腰を上げない地球連邦軍(エウーゴ首脳陣)を動かすべく、あえて乗り込まず、年長者であったビーチャ・オーレグに艦長代理を言い渡し、自分はバックアップ的役割を行っている。こういった政治的な方面で活躍するのは、それまでの彼からすると珍しい(視聴者にとっては出番が一挙に減るため、少しさびしいものだが・・・)。しかし、奔走したであろうブライトの苦労は報われず、連邦軍が腰を挙げたのはすべてが終結してからであった。その大人の理屈に怒りを見せるジュドーにあえて殴られるブライトの胸中はいかほどであったろうか?
     こういった政治的な動きまで見せるようになったこともあってか、ネオジオン崩壊後、ブライトは事務職へとまわされ、宇宙にすら出ることができなくなる。この出る杭を打つかの様な地球連邦軍の人事は、まったくもって理解しがたいと言わざるを得ない。
     だが、生死不明であったクワトロ・バジーナことシャア・アズナブルが、新たなネオジオンを起こし、地球に対して戦線を開いたことから、彼は再び宇宙へ出ることになり、外郭新興部隊ロンドベルの司令官として前線に復帰する。
     事が隕石による地球寒冷化を目的とした作戦であったためか、それまでに比べると、かなり強引とも言える作戦を展開し、自艦ラーカイラムをアクシズに接舷しての破壊工作時には、自らプチ・モビルスーツで先陣を切るなど、一年戦争時のヒステリックだが気弱だった彼を全く感じさせない、強気で頼りがいのある指揮官として描かれていた。また、ハサウェイに対する態度からも、非常に厳格であるがやさしい父親像というものが見え隠れし、見ている我々に、月日の流れを感じさせてくれる。
     アムロとνガンダムの力によりシャアの作戦が失敗に終わった後、ブライトがどうなったかは、富野監督が書かれた小説『閃光のハサウェイ』において語られている。この時代にあっても、彼はロンドベル隊指揮官を務めていたが、一年戦争以降、実戦経験を積み重ねすぎたこともあって、心理的な疲労から退役を願い出ていた。そんな折、反連邦抵抗組織マフティーがアデレードで行われる連邦議会の攻撃を予告され、これを阻止するための支援を命令された彼は、ロンドベル隊を率いて地球へ降下する。マフティーのテロ活動は、キンバレー隊によって辛うじて阻止され、首謀者マフティー・エビーユ・ナリンことハサウェイ・ノアは、乗機Ξ(クスシー)ガンダムと共に捕らえられた。その戦闘の翌日に到着したブライトは、アデレード守備隊責任者であったケネス大佐(後に准将)が即時退役を願い出たことから、その後任を任される。その最初の任務となるはずだったハサウェイ=マフティの銃殺は、ケネス自らが銃殺の責任者を最後の任務とすることで、父が子を殺すと言う事態にはならなかったものの、抵抗運動へ対するけん制と思惑から、連邦政府は、ブライトによりマフティことハサウェイの処刑は執り行われたとして公式発表するというあまりに悲しい結末を迎える。登場は少ないものの、ハサウェイの動向やマフティーであることをまったく知らないこと(このあたりの描写を見ると、ブライトがいかに親ばかが感じられて、逆にほほえましい)や、結末において発表を聞いたブライトがどういった感情をもったかが書かれていないだけに、そのショックはどれほど大きなものであったか想像させる(これはミライやチェーミンにもいえる)。退役後は、軍に身を置きすぎて世事に疎いことから、ミライと共に世の中を学ぶためレストランを経営するというささやかな希望(それから後に政治家になるのも悪くはないと彼は漠然と思ってもいた)すらつかむことのできなかったブライト。あらゆるメディアにおいて、彼が、その後の『ガンダムシリーズ』に登場することは二度となかったものの、私見ながら、我々の知らない(見えない)ところで、それぞれの作品の主人公たちを、散っていた息子への償いとして、バックアップしていたのではないかと思いたい。そう思わなければ、彼の人生はあまりに悲しすぎる・・・。
     なお、この作品『閃光のハサウェイ』は、小説『逆襲のシャア−ベルトーチカ・チルドレン−』を引き継ぐ形で書かれているため、TV・劇場版の続編とはいいがたいことを最後に付け加えておく。

    「左舷、弾幕薄いぞ! なにやってんの?!」

    【SRW全体】言わずと知れたロンド・ベルの総指揮官にして旗艦艦長にして大黒柱。個性の強すぎる部下達をまとめ、無能な上層部の妨害を退け、時には反乱軍の汚名を被ったりしつつ宇宙を圧する巨大な敵と戦い続ける彼の気苦労たるや想像するだけで胃が痛い。それかあらぬかコミックなどでは大抵心労に打ちのめされているか、行くところまで行った性格になってしまっているかどっちかである。
    【第2次】ホワイトベース隊の指揮官。乗艦がホワイトベース→アーガマ→ネェル・アーガマ→ラー・カイラムと順繰りに出世していくパターンはこの時点ですでに確率している。能力は大して高くないが、味方ユニット数が少ないのとメガ粒子砲が結構当たるため、エースパイロットに互して前線で戦い続けることも可能。ただし最終マップでは出撃できないので注意。ミライさんのアイテムショップに彼が行くと、密かにミライさんのセリフが変化する。
    【第2次G】ドモンの参入によって気苦労の種が増えた様子。数値のバランスが第4次に準じているので、第2次ほどには活躍させられない。終盤ラー・カイラムからリーンホースJrへと乗り換えるが、格闘戦艦は扱いづらかったのではないだろうか。
    【第3次】部隊名こそロンド・ベルになったものの、やっぱりホワイトベースの艦長からスタート。今作からインターミッションが大幅にボリュームアップし、戦場でのイベントが無いに等しかった彼にも会話の出番が増えている。能力はそれほど高くないが、「加速」「必中」「幸運」など艦長に必須の精神コマンドをばっちり揃えているのは流石。エマリーも登場し、不倫疑惑が浮上し始める。
    【EX】一線を離れ、デスクワーク勤務へと配属されたためにラ・ギアスへ召還される事はなく、出番はない。戦艦の無い序盤に「ブライト艦長がいれば…」とぼやかれていた。息子であるハサウェイが召還されてしまったので、さぞや心配だったことだろう。
    【第4次(S)】ラ・ギアス事件の責任をとって事務仕事に回されており、リアル系「ブライトの帰還」またはスーパー系「新たな敵」クリア後にようやくロンド・ベルの指揮官に着任。指揮官代行のアムロ、艦長代行のトーレスもほっとしたことだろう。また「ブライトの帰還」を通るルートでは息子のハサウェイも一緒についてくる。「幸運」がなくなっており、一方で優秀な能力を持つオーラシップが参戦しているので人によってはレギュラー落ちさせるかも知れない。初めてアーガマ系以外の戦艦(しかも異世界の)がロンド・ベルに加わり、艦長職に加えて艦隊指揮官も兼任しなければならなくなったブライトの苦労やいかに。エマリーとは相変わらずの模様。
    【新】シナリオ「蒼き流星となって」より参戦。リーンホースJrのゴメス艦長と交代といった流れで仲間になるのでリーンホースJrに乗ることはない。シナリオ、戦力的ともに目立たず、今ひとつパッとしない。やはり「必中」がないのとエマリーがいないのは大きいのだろうか?
    【F】今回も事務仕事に回されているのは一緒だが、物語の開始時点から前線に復帰。リアル系では最初から、スーパー系ではロンド・ベル隊と合流する「謎の刺客!敵はガンダム!?」から使用可能。母艦がアーガマ止まりなのは厳しいが「幸運」を取り戻し、またメガ粒子砲が意外に当たってくれるので結構前線で戦っていける。
     特筆すべきはシナリオ「ネルフ襲撃」のインターミッションで逃げ出したシンジをぶん殴る「修正イベント」だろう。これは『機動戦士ガンダム』9話のパロディで、当時のアムロと今のシンジ、原作での極限状況下にあったホワイトベースと今のロンド・ベルを比べると、殴りつけて修正というのはいささか大人げない気もするが、これを機にシンジは変わり始める。ちなみにこのイベント、元々庵野秀明監督自身が言い出したことだそうである。
    【F完結編】ソロシップとヱクセリヲンが加わり、ロンド・ベルは五隻の戦艦を擁する大所帯となった。中でも正真正銘の同時代の地球人であり、しかも彼より軍歴の豊富なタシロ艦長の参加で今回ばかりはブライトも相当肩の荷が軽くなったのではないかと思われる。実際ヱクセリヲンが参入したシナリオのインターミッションでは「タシロ艦長を差し置いて自分などが…」と指揮権を譲ろうとするのだが、逆に「ロンド・ベルの指揮官は君だ」と諭されて感動するという一幕もあった。
     五人の艦長の中では一番支援系の精神コマンドが貧弱で(特に「激励」がないのが致命的)、戦艦自体の耐久力も一番低いため、 まずレギュラー落ちは免れない。また今回エマリーのアプローチがいつも以上に激しく、更にミリィの登場によって不倫疑惑がよりクローズアップされている。シリーズ中最も扱いが不憫かも知れない。

    (Written by 狼牙神)(02.1.2)

  • フラウ=ボゥ 機動戦士ガンダム
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神 新 F F完結編

    性別:女
    所属:地球連邦軍(第13独立部隊)【一年戦争時】
    階級:上等兵(通信担当)
    年齢:15歳
    出身:サイド7
    種族:地球人
    CV:鵜飼 るみ子
    【原作】アムロ・レイの幼なじみで、ガールフレンド。父が連邦軍の技術者で、その仕事の関係でサイド7に祖父と両親と4人で住んでいたが、新造戦艦ホワイトベースの寄港及びテストの最中、ジオン軍の攻撃により一度に身寄りを亡くし、逃げ込んだホワイトベースで働くうち、一員となってしまう。
     連邦軍での階級は上等兵。同じように身寄りを無くしたカツ、レツ、キッカの面倒をよく見ていた姿は有名で、面倒見の良さはホワイトベース一番、といえる。また、何故かハロにまでなつかれている。
     連邦軍の支給服をオリジナルで着こなす不思議な半民間人。しかしその着こなしが問題で、襟章と肩章の代わりにスカーフはともかく(軍人で居たくないという抵抗が見られる)、ロングタイツを履かずにフトモモ出しっぱなしというのはちょっと…。よく爆風渦巻くホワイトベース艦内で、彼女の白いパンチラが舞う姿が見られたりした(笑)。
     後に臨時オペレーターであったセイラ・マスが、さらに臨時でGファイター(コアブースター)のパイロットをやることとなったため、代わりにに通信オペレーター業務を引き受ける事となる。
     幼なじみでおとなりさんだったアムロのことをいつも心配し、ホワイトベースに乗ってからも、ときにガンダムに載る事を拒絶したアムロに、「私がガンダムに乗るわ!」「自分の行動をうぬぼれられない人って、最低よ!」といってアムロを叱ったり、ホワイトベースを単独で飛び出したアムロを追っかけたりと、一見大人しそうな容貌からは想像も付かないような思い切った行動に出ることもしばしば。
     第35話でガンタンクを破壊されて帰ってきたハヤトが、「アムロに勝てないのが悔しい」と言ったのに対して、フラウが返した言葉は

    「あの人は私たちとは違うのよ…」

    この頃から彼女の気持ちはアムロから離れていったようだ。決定打はララァの出現であろう。このあたりからハヤトとの逢い引き等が少々語られるようになり、結局アムロは最後まで死んでいったララァを忘れられなかった事もあって彼女の存在感はハヤトなくしては語れなくなってしまっていた(初期の頃のヤキモチ焼きはどこへやら…。)
     ホワイトベース沈艦後、生き残った数少ないクルーの一人でもある。
     『Zガンダム』の時代になると、突然オメデタ状態で現れたため、パニックに陥った人も多かったようだ。彼女は持ち前の面倒見の良さを発揮してカツ、レツ、キッカの3人を養子にした上ダンナ様となったハヤト・コバヤシの子を身籠もって居たのである。ここでは、アムロに戦線復帰するよう焚き付けに来たが、彼が監視されてる事を知り、身を引く。
     カツがアムロとともにカラバに参加する時、残ったレツとキッカに、アムロが「母さんを守ってくれ!」と言い残して去って行ったのが印象的であった。彼女はもう、息子に「守ってもらう」くらい「母親」だったのである。ハヤトの戦死後、彼女がどうなったのかは一切語られてない。
    【第2次】インターミッションとロード画面に現れるだけ。あまりいい扱いではない。
    【第2次G】オペレーターとして何度も登場する。アムロとの交流などはあまり描かれず、インターミッションでも他のキャラとはあまり会話がない。
    【第3次】初期のロンド・ベルにおける通信オペレーター兼レーダー手。最初はそれなりに出番があるのだが、気がつくとその座をベルトーチカに奪われていたりして出番が無くなる。消えるのがまさにハヤト・リュウがヘンケン隊に行った頃と前後するので、カツ登場にあわせて矛盾する年齢・顔のキャラは遠ざけようというスタッフの算段だったようだ。

    (Written by ながえ&藤井 靖一&マサキ&nn76015)(02.1.2

  • フラナガン=ブーン 機動戦士ガンダム
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神 新 F F完結編

    性別:男
    所属:ジオン軍(突撃機動軍マッドアングラー隊)
    階級:不明(ユーコン艦長)
    出身:地球圏
    種族:地球人
    主な搭乗機:グラブロ、ユーコン
    CV:永井 一郎
    【原作】ジオンの潜水艦ユーコンの艦長。シャアの指揮下に入り、艦隊を率い、ゴック、ズゴックを発進させてベルファストでホワイトベースを攻撃した。その際、民間人のスパイであったミハル・ラトキエをホワイトベースに潜入させる手はずを整えた。ホワイトベースがベルファストを離れて後、漁業組合のおやじに扮してホワイトベースに入り込み(組合の飛行機の修理代請求の話を聞いて、「へへ、お安くしといてね」などと、なかなか演技派である)、ミハルと連絡をつけ、ホワイトベースの行き先をキャッチする。
     が、「木馬」に一泡ふかせようと、水中専用モビルアーマー・グラブロで出撃したのが運の尽き。水中戦に持ち込みガンダムを苦戦させたが、ガンダムの脚をちぎって動きやすくしてしまい、返り討ちにあってしまった(なお、劇場版ではいつのまにかやられていた)。
    【第3次】原作の雰囲気そのままに、シナリオ「女スパイ潜入」においてカプールで出撃。なんとシロッコの部下ということになっている。また、シナリオ「ブロッケンの影」ではメッサーラで出撃するが、彼にはやはり海が似合う気がする。
    (Written by ロンド鐘&)(02.1.1)

  • フランチェスカ=オハラ 機動戦士Vガンダム
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神  F F完結編

    性別:女
    所属:リガ・ミリティア(シュラク隊)
    階級:不明
    出身:地球圏
    種族:地球人
    主な搭乗機:ガンブラスター、Vガンダムヘキサ
    CV:石川 寛美
    【原作】ジュンコ亡き後のシュラク隊の追加メンバーで、愛称はフラニー。美人ではあるが口が悪いのがタマにキズである。パートナーのミリエラとは親友で、よく一緒にウッソをからかっていた。メインキャラとなったのはミリエラの登場した第40話以降だが、実はオリファーが戦死した第31話ラストでわずか数秒だが映っている。
     そして彼女にとって最大の見せ場となるのは第41話。完成直後のメガビームシールドを手渡され出撃する。3機を撃墜した後メガビームシールドを起動させるが、乗っていたヘキサの限界か、それとも彼女自身の限界か、その出力の大きさ故に使いこなせず、逆に撃破されてしまう。辛うじて脱出には成功したものの、帰還する手段もなく、浮遊するメガビームシールドの上に立ったまま、しばし生身で宇宙をさまよう事となった。どう考えても助かる望みのないその状況で、しかし彼女は冷静に呟く。

    「何故だろう……怖くない……ウッソという子に触れているからだろうか……?」

     他のメンバーと比べればウッソに出会って間もない彼女にとっても、既にウッソという存在はそれほどに大きなものだったのだろう。そして死をも覚悟して宇宙にその身を任せた次の瞬間、オデロの乗るガンブラスターによって何とか無事に救出され、事なきを得る。
     しかし戦いも大詰めとなった第50話、分解し始めたエンジェル・ハイロゥのパーツを撃ち落とそうとしていたカテジナのゴトラタンを、仲間になってくれるものと勘違いして不用意に近づき、あまりにもあっけなく撃墜されてしまった。
    【第2次G】「加速」「ひらめき」「必中」と基本だけはできているのだが、敢えて使う程の特徴はないのでまず出番はないだろう。やはり趣味キャラ。
    【新】ため息をつきたくなるほどに役立たずなキャラ。能力が全体的に低いない上に、精神コマンドもろくなものが無いという困ったちゃんである。できる事と言ったら、「激励」「友情」で他のメンバーのフォローをすることぐらいか。モビルスーツ乗りに「鉄壁」あっても仕方ないし。

    (Written by DARK)(02.1.2)

  • ブラン=ブルターク 機動戦士Zガンダム
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神 新 F F完結編

    性別:男
    所属:地球連邦軍
    階級:少佐
    出身:地球圏
    種族:地球人
    主な搭乗機:アッシマー、スードリ
    CV:中村 秀利
    【原作】連邦軍の少佐。アッシマーを駆り、ケネディのカラバ基地に襲撃を加え、アポリーたちのシャトルの発進を阻止しようとする。この時、迎撃に出たロベルトのリックディアスを撃破する(そのため、クワトロはアッシマーを目の敵にしていたようである)。カミーユやカラバのメンバーがアウドムラでケネディを脱出すると、スードリで追撃した。
     オーガスタ研のロザミアを迎え入れて追撃態勢を整えたが、どうやら強化人間の必要性には疑問を持っていたようである。また、ティターンズには強い対抗心を持っており、何とかティターンズの勢力圏に入る前にアウドムラを落とそうと焦っていた。  パイロットとしての腕前もなかなかで、アッシマーをこよなく愛していた。クワトロ、カミーユを敵に回しても一歩も引けを取らなかったが、最後はアムロのリックディアスに落とされる。
     スードリで夜明けのコーヒーをすするなど、どこかスマートで、銭形のとっつあんチックなもみあげがチャームポイントである。

    「アッシマーの飛行性能はこんなものでは…!」

    【第2次】シナリオ「敵要塞を破壊せよ!」のみ登場。アシッマーを颯爽と駆って登場するが、シナリオの性質上登場前にクリアしてしまう可能性があるために人によっては印象が薄い(戦えばそれなりに強いのだが)。
    【第2次G】シナリオ「敵要塞を破壊せよ!」に、アッシマー(MA)に乗って登場。 なかなかやっかい。これが最大の見せ場で、これ以降ブランのSRWでの扱いはひどくなる一方である。
    【第3次】またまた、アッシマー(MA)に乗って登場。シナリオ「陽動作戦」では、なんと彼の愛するアッシマーがデュークに円盤獣呼ばわりされるという屈辱を味わうことになる。
    【第4次(S)】出番はシナリオ「栄光の落日」しかない。乗機はアッシマーではなくドーベンウルフ。能力値が高いのがせめてもの救いだろう。
    【F完結編】乗機は決まってアッシマーの強化型。強化されたアッシマーの能力もあってなかなか強敵である。初登場はシナリオ「訣別(後編)」で、このシナリオで敵機を5機までしか破壊しないと、クリア後のインターミッションでの彼のセリフが中立的な物となるのだが、後にはまったく影響しない。

    (Written by ロンド鐘&マサキ& )(02.1.2)

  • プリンス=シャーキン 勇者ライディーン
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神  F F完結編

    性別:男
    所属:妖魔帝国
    階級:プリンス
    年齢:不明
    身長:192cm
    体重:73kg
    出身:妖魔帝国
    種族:悪魔
    主な搭乗機:巨大シャーキン(変身形態)
    CV:市川 治
    【原作】化石獣を率いて人類攻撃を指揮する悪魔人のプリンス。常に仮面を被っており、その肌の色は悪魔人特有の青い肌をしている。登場の際には常にベロスタン&平祭官を従えている。
     残酷無比でなおかつ悪魔的な鋭さを持つ。明日香麗に恋するジャガーの洸への嫉妬心をあおって化石人を誕生させたり、ライディーンを悪魔の手先のように情報操作して、そのトドメとばかりにギルディーンを造ったりしているが、極めつけは転校生となって洸のいる臨海学園に転校生「砂場金吾」として乗り込み、洸にサッカー対決を挑んだことだろう(高級車にシモベ付きで学校まで乗り付け、降りた姿は長身にシュミのいい紫の制服。晒した素顔はどこが中学生?)。このときには、魔球を操って洸の顔面を徹底的に痛めつけている。しかし、やはりプリンスとしての気高さ、又気位の高さは十分に持ち、なおかつある意味では「男らしい」キャラであった。
     だが、彼は有能な部下にはどうも恵まれなかった様で、常に前線に出ているのがアギャール将軍ではシャーキンも苦労が絶えなかった事だろう。その為か、人によってはいつも怒ってばかりという印象を受けるかもしれない。
     洸とは一万二千年前のムー時代の血縁に繋がる身であったが、互いに敵として戦う宿命を背負ってしまった。悪魔の帝王、バラオの怒りの波動に苦しみ「命をかけて、命をかけて…。」と決死の覚悟で戦場に赴き巨大化してライディーンに一騎打ちを挑むが敗れて死ぬ。
     結局最後まで洸と自分の関係を知る事は無かった。このシャーキンの死に関しては(ファンの間からは)当時は非難の声も多かったのだが、見事な死に場所があったからこそ不滅のキャラとして胸に残ったのではないだろうか(当初からシャーキンは2クールで死ぬ予定であったし、富野氏はそのあたりも加味していたのではないだろうか?)。また死に際に洸に「敵ながらあっぱれなやつ……お前が、もし味方だったらなぁ」との名セリフを言わしめたシャーキンの好敵手としての魅力は高い(このあたりの見せ方は長浜カントクの真骨頂である!)。まさに「敵ながらあっぱれ」の一言に尽きる。
     また、彼が死に際にバラオ像に祈ったため巨烈獣が登場し、洸が酷く苦しむ目にあってしまうのである(まさに凄まじい置き土産である)。
     あえて難をあげるなら、転校生「砂場金吾」、そして最後の戦いのエピソード以外では、存在感が薄かったという感はいなめないという点であろう。個性が強かっただけにもっとストーリーに上手く絡んできて欲しかった。折角の設定も(洸との血縁関系等)あれでは生かされていない。
     ちなみに彼は富野作品における記念すべき「美形仮面1号」である事は忘れてはいけない事実である。また、このシャーキン役が功をなして、後のサンライズ美形四天王と言われるガルーダ(『コン・バトラーV』)、ハイネル(『ボルテスX』)、リヒテル(『ダイモス』)のCVも市川治氏が担当することになっていったのは有名な話である。
    【第3次】ドローメ、バストドン、ギルディーン、ガンテを引き連れて唯一の悪魔として登場する。チバシティでライディーンらコープランダー隊に戦いを挑み、全滅するとバラオの力を借りて巨大シャーキンに変身する。出番はこの1話のみ。例のセリフを洸が吐くのが、まさにファンサービスではあるが。ところで何故肌の色が黄色いんだろう?
    【第4次(S)】第3次で死んでしまったシャーキンを、なんとベロスタンが「い〜の〜ち〜さ〜ず〜け〜よ〜。」して復活させてしまう! ライディーン復活に呼応して復活するあたり、悪魔の力は偉大だ。
     序盤はガンテに乗って登場。DCと新たに手を結んでからはオーストラリア地区の担当を任される。そしてフィリピンでDr.ヘルの援軍として登場したのち、出番はなくなった(けして死んだわけではないのに何故?)。援軍時は巨大シャーキンになっていたので、もしかしたらバラオの力をさっさと使いすぎたせいかもしれない…。
    【新】バルマー帝国ヨーロッパ地区侵略軍の司令官として赴任。何故か同じ市川ボイスのハイネルと仲が悪い。配下にデスクロス四天王のアシモフ博士とデスモント将軍を引き連れているが、怒鳴り散らしてばかりなので印象は最悪。序盤は主に宇宙編に登場するが、リガ・ミリティアが宇宙に上がってからは出番がなくなってしまい、気が付いたら地上編のル・カインの配下に…。目立ったセリフも、戦闘力も、洸との絡みも無く、全くの数あわせのような印象である。最後はシナリオ「狂気の力」でゾンビ(?)となって登場するというひどい扱いである。
    (Written by 美穂&藤井 靖一&狼牙神)(02.1.2)

  • プリンス=ハイネル 超電磁マシーン ボルテスV
     第2次 第2次G 第3次 EX 第4次(S) 魔装機神  F F完結編

    性別:男
    所属:ボアザン軍(地球征服軍)
    階級:総司令官
    身長:180cm
    体重:72kg
    出身:ボアザン星
    種族:地球人とボアザン星人のハーフ
    主な搭乗機:守護神ゴードル、スカールーク
    CV:市川 治
    【原作】ボアザン帝国地球征服軍の司令官。"長浜ロマンロボット3部作"ではお馴染みの、市川治氏演じる"美形悪役"の一人にして、その最高峰。皇帝ズ・ザンバジルの命により、ジャンギャル、カザリーン、ズールらの将軍と、多数のボアザン兵士を引き連れ地球遠征に赴くがボルテスXの出現によって作戦は頓挫。ボアザン貴族主義者で、地球人を下等生物と見下していたが、やがてボルテスチームの剛健一に対して激しい敵愾心を抱くようになる。しかしラストにおいて、その剛健一と自分との間に隠された意外な秘密を知り、失意の内に若い命を散らす。その悲劇性によって『ボルテスX』のテーマを担った"もう一人の主人公"。
    「我らボアザン帝国の栄光と名誉、その香り高き文化をあまねく宇宙の隅々にまで及ぼさんがため、この辺境の地・地球を支配する虫けらの如き人間どもを追い払うのだ!」  当初ハイネルは、当時すでに一つのパターンとなっていた"地球侵略を企む異星人"の司令官として登場する。地球を「未開の辺境」と呼び、地球人を「虫けら」「下等な哺乳類」と称して見下す高圧的な侵略者−一見地球人と同じ姿ながら、頭に角を抱く異形の異星人・ボアザン星人、この1万4千光年の彼方よりの侵略者がプリンス=ハイネルであった。密かに建造した前線基地・地底城へと降り立ったハイネルは、全地球に対し一方的な攻撃を司令する。地球のテクノロジーを遙かに凌ぐボアザン星の円盤軍の前に、地球防衛軍の戦力は無力に等しく、瞬く間に各地の抵抗が沈黙していった。しかし、楽勝かと思われたハイネルの前に、一体のロボットが立ちはだかった。−超電磁マシーン・ボルテスXである。
     こうして、『ボルテスX』の物語はきわめてオーソドックスに始まった。誰もが、地球を守るスーパーロボット・ボルテスXが悪の宇宙人を倒す、シンプルな物語を思い浮かべたであろう。ハイネルは倒すべき悪の宇宙人に過ぎないと思われた。しかし、この導入がすでに一つの引っかけであった。
     ボルテスの出現によって地球征服軍の機動兵器・攻撃獣士は次々と撃破され、これによって停滞し始めた地球侵略に対し、皇帝より使わされた名代ザキ公爵の登場によって、ハイネルに関する2つの意外な事実が明かされる(第8話)。一つはハイネルの父・ラ=ゴール(この時点では名前のみの登場)は、本来ならば皇帝の位に付く筈であったが、大罪を犯した裏切り者とされ、ハイネルは幼少の頃より"裏切り者の子"として、周囲の人間の蔑みと嘲りの中で生きてきたと言う過去を持っていたこと。そして、父は裏切り者として処刑されたばかりか、母もまたハイネルを産んですぐに命を落とし、祖父母に育てられていたこと。つまり、"プリンス"と言う肩書きは、決して伊達ではなく本当にハイネルはボアザン皇家の人間−それも本来ならば皇太子の地位にあったこと。そして今一つは、ハイネルを地球征服軍の司令官に任命した皇帝の真意が、正当な皇家の血を引くハイネルを辺境の地で"戦死"させることにあったと言うことである。しかも、実際にザキ公爵は、スパイとしてハイネルの配下にあったズールにハイネル暗殺の計画を持ちかけるのである(尚、この戦いでファルコン側は初めて自分たちの戦っている敵の司令官の名前を知る)。
     過去においても、おおよそ悪の組織には不協和音が付き物で、失敗した物に対する厳罰、裏切り、仲間同士での足の引っ張り合いなどが描かれてきた。しかし、当面の主人公の敵である前線司令官が、これほど明確にその上位者に殺意を抱かれていたと言うのは、当時においては他に例がなかった。
     しかも、ハイネル自身は皇帝の真意が自分自身の命を絶つことにあるなどとは露ほども疑わず、それどころか裏切り者の子である自分を、司令官に取り立ててくれたと皇帝に恩義を感じ、裏切り者の汚名を晴らすためにも自らの使命を果たそうとしているのである。
     ここでザキ公爵が非常に陰湿でいやらしい性格であるため、その対比として疑うことを知らない純粋なハイネルの性格が際だち、見ている者は"倒すべき高圧的な侵略者"である筈のハイネルの意外な一面につい感情移入せざるを得ない。
     このようにボルテスXと云う強敵と戦いながらもハイネルの身は、敵であるボルテス以上に、味方の筈の本国からの手によってこそ危うい物となっていた。ザキ公爵による暗殺計画を初め、皇帝のスパイとしてハイネルの元に送り込まれたズールは、ボアザン星を脱出して地球へと逃れた、ボルテスXの開発者・剛健太郎博士を密かに捕らえてハイネル失脚のための協力を要請し、ズール亡き後本国より送り込まれたベルガン将軍は、皇帝の取り付けによりハイネルに変わって地球征服軍の司令官の座を約束されていた。このことには、カザリーン&ジャンギャルの二人は洞察しハイネルに進言するが、ハイネルは逆に叔父の皇帝を疑うことを激しく叱責する(第24話)。ボアザン貴族主義に生きるハイネルにとって、皇帝は絶対の忠誠の対象であり、またボアザン貴族の頂点に立つに相応しい人物である筈であった。
     ハイネルが剛健太郎の存在と、彼が皇帝に捕らえられていることを知ったのは、超電磁合体破壊装置によってボルテスを追いつめた際に、ボアザン星より届いた情報によってである(第12話)。続いて、皇帝よりボルテス打倒の協力者としてその剛博士本人が送られてきたときには、"父親が自分の子を始末する"地球人を侮蔑していたが、この剛博士は精巧なニセモノロボットであった。この事実にハイネルは自分が本国に騙されていたこと、信頼されていなかったことに激しいいらだちを覚える(第15話)。
     ボアザン貴族主義者であるハイネルは、ボアザン貴族以外は虫けらと見なす一方、ボアザン貴族は高貴な者であると考えており(幻想を抱いており)、貴族主義の頂点である皇帝は、絶対的な忠誠の対象として疑わず、反面貴族が醜悪な行為を成す事に対しては烈火の如く怒る。特に、"裏切り者の子"として苦渋を舐めた経験からか裏切り行為に対する反応は過剰な程で、配下のズールが裏切りを働いていると知ったときには、捕らえたズールに対し「ボルテスチームの暗殺に成功すれば命を助ける」と言いつつ、爆弾を仕掛けボルテスチーム共々の爆殺を目論み、ズールを処刑した後も地底城に残る遺品の全てを焼却すると言う徹底振りである(第22話)。
     ボルテスに破れ戻った鎧獣士ギルオンに対しても「裏切り者に情けなどいらん」と即座に処刑を行った(第29話)。
     ハイネルは当初より地球人を辺境の下等生物、ボアザン星の奴隷階級である・角のないボアザン星人=労奴よりタチの悪い虫けらと見なしていた。ズールから地球人は"愛情"を持っていると言う研究報告を受けて、ジャンギャル、カザリーンとともに大笑いしていた程である(第13話)。
     しかし、地球人を下等な虫けらと見なすもののけっして侮っているわけではない。
     ボルテスを救援する神出鬼没の鷹メカに苦慮する折りに、得意げに進言するベルガン将軍の"偽の鷹メカでファルコンを攻撃させる"と言う作戦を先読みすると、「そんな作戦に騙される虫ケラどもではないわ」と言下に否定する(第27話)。これは、ハイネルがこれに先立つ偽の剛健太郎のために、ニセモノ作戦と言う物に嫌悪感を持ったからとも思えるが、同時に決して地球人の能力を侮っているわけではないことを示している。
     だが、その地球人の筈の剛健一が、自分たち兄弟にはボアザン星人と血が流れていると語ったことによって、それまでボルテスチームを"小癪な地球人"と見なしていたものが、剛健一と云う個人を、自らの信奉するボアザン貴族主義を汚す者として意識するようになる(第29話)。そして、聖なる鷹の血の儀式を執り行い、剛健一個人に対し決闘を挑む。ボアザン星人にとって一騎打ちは最も気高い男の戦いとのハイネルの弁であるが、本国の貴族の姿からはそのような潔さは全く感じられない。おそらく、すでに廃れてしまった過去のボアザン貴族の規範を、ハイネルは頑なに自らに律しているのであろう。結局、この一騎打ちはほぼ相打ちの形で収まる(第30話)。
     ジャンギャル将軍の作戦によって、剛兄弟にボアザン星人の血が流れていること〜すなわち剛健太郎がボアザン星人であることを確認するに至ったハイネルは、彼にとっては認めがたい事実ではあったが、それによるボルテスとボアザン星反乱軍の結託の可能性が持つ危険性を理解し、ボルテス以上に地球に潜伏する剛健太郎率いるボアザン星反乱軍(すなわち解放軍)の捜索にウエイトを置くように作戦計画をシフトする(第33話)。  ようやく反乱軍の本拠地を突き止めたものの、鎧獣士による攻撃の隙をついて、折から地球を訪れていた皇帝直属の将軍グルルと、裏切り者・ベルガンによって剛健太郎を奪われてしまう。ボルテスの手でハイネルの抹殺を図るグルルとベルガンは、攻撃獣士製造工場、生物培養装置にスカールークを爆破し、更に親衛隊を除く兵士も皇帝の名の下に撤退命令を出し地底城から引き上げてさせてしまった。その一方、ボルテスXを地底城へと誘導し、結果としてハイネルは否応なく戦力のほとんどを奪われた地底城にてボルテスとの戦闘に入ることになった(第36話)。
     皇帝ザンバジルがハイネルを地球征服軍の司令官に任命したのは、邪魔なハイネルを辺境に追いやって戦死させることが目的であったが、幸か不幸か、ハイネルは司令官として決して無能ではなかった。浜口博士亡きあと、岡防衛長官が防衛軍とファルコンの両方の指揮を取っていると云う情報からその指揮系統の乱れを利用して攻めたり(第16話)、鷹メカの改造設計図で改造されたボルテスが活動不能になると見るとすぐさま鎧獣士を2体用意する作戦を採ったりと(第26話)、前線指揮に口を出すことは少ないが、折々に非凡なところを見せ、ボルテスチームを危機に追い込む。また、作戦指揮能力以上に印象的なのが部下に対する態度である。死を覚悟したファルコンへの突撃隊に激励を送り(第34話)、最後の決戦において地底城に残った兵士に(自分自身、皇帝の仕打ちに激しく動揺しているにもかかわらず)感謝の言葉をかけるなど、気位の高い指揮官にありがちな、配下の者を消耗品のように考えると云う悪癖が見られない。ハイネルは、ボアザン貴族主義を汚す者には敵であれ味方であれ激しい怒りを示すが、ボアザン貴族主義の中においては公平で思いやりもあるのである。
     地底城の防衛機構をもってボルテスに立ち向かうがさすがに力及ばず、ボルテスの地底城侵入を許す。信頼するジャンギャル将軍も自決に至り、まさに八方塞がりの状況に追い込まれた中、己の矜持を守りボルテスとの戦いの中で死ぬことを願うが、カザリーンの麻酔銃に眠らされ本意とは裏腹に地球を脱出することになる(第37話)。
     カザリーンによって、ボアザン皇宮・黄金城を望む丘の城に冷凍睡眠状態で運び込まれたてたハイネルは、ボアザン星に侵入したボルテスがザルタンを破壊した衝撃で目を覚ます。時すでにボアザン貴族軍は壊滅に近く、蜂起した労奴軍とボルテスの前に、黄金城すらも陥落せんと言う状況〜すなわち、彼の報じるボアザン貴族社会は今まさに崩壊の時を迎えようとしていた。ハイネルを想うカザリーンは、貴族を捨てての脱出を勧めるが、ハイネルには"角のない者が世の中を納めること"は決して許容できることではなく、今まさに陥落せんとする黄金城へと馬を駆る(第39話)。
    「余は死を恐れたりはせぬ!、余はボアザン星の貴族だっ、命ある限り最後までボアザン帝国を守るっ!」
     皇帝の裏切りの事実を突きつけられてなお、変わらずボアザン貴族の生き様にこだわるハイネルは、あくまでハイネルを引き留めようとするカザリーンを振り払い、黄金城を目指すが、そのカザリーンも黄金城を逃げ出そうとする貴族の銃弾からハイネルを庇って命を落とす。すでに黄金城にはボルテスはおろか、労奴軍相手ですら対抗し得る戦力もなく、いかにハイネルが不退転の決意を持とうと、戦う術はないかと思われた。守護神ゴードル像の前で、カザリーンの亡骸を抱きボルテス打倒とボアザン貴族社会堅守を誓うハイネルは、守護神ゴードルの言い伝えに従い、ゴードルの聖火にその身を投げ出す。巨大なメカロボットであったゴードル像のパイロットとなったハイネルは、その力を持って宿敵ボルテスXに挑む。ザキ公爵が地球来訪の際も、ハイネルは自ら生け捕りにした獣士ガルゴに乗り込んでボルテスと戦ったが(第8話)、これがハイネル自身がメカを操縦してのボルテスとの2度目の、そして最後の戦いとなった。ロボット同士の戦いは相打ちとなったが、ボルテスを降りた健一に対し、ハイネルは2度目の、そして全てを賭けた一騎打ちを挑む。決闘の無意味を解く健一の言葉を拒否し、ボルテスチーム、左近寺博士、そして剛健太郎の見守る中、ボアザン貴族主義を…己の信じた唯一の道を駆けて健一に挑むハイネルであったが、決闘の最中、母の形見の短剣を抜いた時、彼の人生観の全てを崩壊させる真実が明かされた。剛健太郎の口から語られた事実−ハイネルの母・ロザリアの形見の短剣、それは剛健太郎が…いや、ラ・ゴールが贈った物であり、剛健太郎こそがハイネルの父であった。そしてそれは同時に宿敵としていた剛健一は異母弟であったことをも示した。すなわち、彼の父は、そして弟は、彼が虫けらと蔑み続けた"角のない者"であったのだ。その事実を素直に受け入れれ「兄さん」と呼びかけることの出来た健一に対し、ハイネルにとってその事実を受け入れることは、それまでの自分の人生の全てを否定することに他ならなかった。そこに現れる皇帝ズ・ザンバジル−ハイネルが信じたボアザン貴族主義の頂点である筈の皇帝−は、ただひたすらに醜悪で、そのあまりの無様な姿に怒ったハイネルは、咄嗟に手にした母の形見の短剣をもってザンバジルを殺害してしまう(ハイネル自身の意図ではないが、結果として彼はまさに父母の仇を討ったのである)。脅しのつもりでザンバジルが持っていた爆弾の爆発から、思わず健一を庇ってしまったハイネルは、その自らの行動に驚愕。自分の信じた全てが崩れ去り、「兄さん」と呼びかける剛三兄弟に応えることも出来ず、崩壊する黄金城の炎の中にハイネルはその姿を消していった…決して認めることは出来ない、しかし心の奥では認めてしまっている事実に対する一言……「お父さん」…と云う呼びかけの言葉を残して(第40話)。
     『ボルテスX』は、"人が人を差別すること"の不当を描く物語である。健一たちボルテスチームの敵は、敵司令官のハイネルではなく、またボアザン皇帝のズ・ザンバジルですらなくボアザン星の差別的社会制度そのものである。ハイネルは、皇帝ザンバジルと共にこの"貴族社会"の両極端な象徴の一人として描かれている。ハイネルと健一は兄弟であり、本来この二人に戦うべき理由はなかった。しかし、ハイネルはボアザン貴族社会の立場に立つ人間であり、それ故にボアザン貴族主義において否定される角のない者・健一とは、相容れることが出来なかった。本作ではラ・ゴールの人生、そしてハイネルと健一が兄弟であったと云う事実が、角の有る無しでの差別の不当さを存分に描いている。しかし、ハイネルはこの"間違った"ボアザン貴族主義に生きていた。間違った人生観をもって生き、そしてそれが間違っていることが判らない…これがハイネルの"悲劇"であった。本編中では語られていないが、ハイネルの貴族主義は彼を育てた祖父母によってもたらされた物であった。ハイネルの祖父母は、ハイネルに貴族の誇りを持たせることで、裏切り者の子と云う出生の秘密から、精神的に守ろうとしたのであった。しかし、結果としてその貴族主義を最後まで守ろうとする彼にとって、父との再会は最大の皮肉となってしまったのである。
     ただ、ハイネルには明らかに父に対する思慕の念があった。彼の貴族主義から考えれば、"皇帝に弓を引いた大罪人"の上、その罪故に幼い頃より苦渋を舐めることとなったのであるから、父を憎んでもおかしくはない。しかしハイネルが父を語る時の呼び方は「父上」であり、配下の者がラ・ゴールの話をするのを止めるのも、嫌悪や憎しみの感情ではなく、裏切り者とされた父のことを語ることで、自身の皇帝への忠誠を疑われることを恐れてい